BBC News

2017年7月27日

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ドナルド・トランプ米大統領は26日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人々が米軍に入隊するのを「どのような職務であっても」認めないとの考えを示した。

トランプ大統領はツイッターでのコメントで、軍事専門家から意見を聞いたとし、「とてつもない医療コストと混乱」が入隊拒否を決めた理由だと説明した。

オバマ前政権は昨年、トランスジェンダーであることを公言している人々の軍入隊を認める決定を下している。

しかし、トランプ政権の発足後の今年6月、ジェイムズ・マティス国防長官はトランスジェンダーの新兵募集を半年間延期した。


トランプ大統領の説明

方針の発表はいつもと同じようにツイッター上で行われた。

トランプ氏は、「私の将軍たちと軍事専門家と相談した上で、合衆国政府はトランスジェンダーの人をどのような職務であっても米軍で働くことを認めないし、許さないことをお知らせする」とツイートした。

「我が軍は決定的かつ圧倒的な勝利を収めることに注力していて、トランスジェンダーが軍にいることによる、とてつもない医療コストや混乱という負担を負うことはできない」

一方、サラ・サンダース大統領報道官は記者ブリーフィングで、入隊禁止の措置がすぐ実施されるわけではないと語った。戦場にいる兵士たちもすぐ帰国させられるのかとの質問を受けたサンダース氏は、実施方法について詳細を詰める必要があると説明し、今回の方針表明は「軍事的決定であって、それ以外の目的はない」と付け加えた。


現状はどうなっているのか

独立系シンクタンクのランド研究所による推計では、2016年時点で、約4000人のトランスジェンダーが現役もしくは予備役として米軍にいた。一部の活動家からは1万人以上いるとの指摘もある。

ランド研究所はまた、トランスジェンダーの入隊を認めることで医療コストは0.13%、額にして約840万ドル(約9億3000万円)増加するとの予測を示している。

米軍紙ミリタリー・タイムズによると、国防総省がED(勃起不全)薬の「バイアグラ」に支出する額だけで、増加予想額の5倍に達している。

トランスジェンダーであることを公にしている人々の軍入隊を認める方針は、オバマ政権下の昨年6月、当時の国防長官アッシュ・カーター氏が発表した。

方針には、軍ですでに勤務する人々が性転換を希望した場合の医療支援も含まれていた。

トランスジェンダーの人々の入隊の条件としては、性転換後、1年半以上安定した状態だったと示せることが挙げられていた。

新方針は今年7月1日に実施に移される予定だったが、トランプ政権はこれを6カ月延期。国防総省は、米軍の5軍が「入隊計画や、部隊の即応能力や攻撃能力に対する影響について情報を得るため」さらに時間が必要だとした。

米軍では2011年に、同性愛者であることを公言しない限り軍入隊を認める「聞かない、言わない」規定が撤廃されている。


今回の方針を批判している人々はどう言っているのか

性的少数者(LGBTQ)の権利擁護団体GLAADは、トランプ氏の方針は「米国人のトランスジェンダーたちへの直接的な攻撃」だとしている。

性やジェンダーに関する軍の状況についての研究で知られるパーム・センターを率いるエアロン・ベルキン氏はBBCに対し、同性愛者たちが「聞かない、言わない」規定の下で以前に存在していたのと同じような状況に、トランスジェンダーの人々が置かれるようになると指摘した。


賛成している人々はどう言っているのか

トランスジェンダーの入隊に反対する共和党政治家の一人、ビッキー・ハーツラー下院議員(ミズーリ州選出)は、すでに軍にいるトランスジェンダーも円満な形で除隊させられるべきだと主張している。

一部のひとは、トランスジェンダーの入隊者の性転換に関する医療コストの負担に反対している。

保守派団体「家族研究協議会」(FRC)のトニー・パーキンス氏は、「我々の兵士たちがトランスジェンダーへの『気配り』クラスで何時間も過ごすことを強制されたり、政治的正しさに邪魔されるべきでない」と述べた。

(英語記事 Trump: Transgender people 'can't serve' in US military

提供元:http://www.bbc.com/japanese/40737330

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