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2017年8月2日

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デイブ・リー北米テクノロジー担当記者

アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は1日、中国政府の求めに応じて、VPN(仮想プライベートネットワーク)ソフトウェアを中国のアップストアから削除した同社の決断を擁護した。

アップルは、多くのVPNアプリを削除したことで厳しく批判されており、中国の検閲当局に加担したと非難された。

VPNはしばしば、インターネットの利用に厳しい規制が敷かれる国で検閲や監視を回避するために使用される。

アップルは中国の立場には反対だが、同国の法律を順守する必要があったと話した。

クック氏は、「もちろんできれば、アプリは削除したくない」と話した。

「だが他の国でもそうしているように、我々は事業を行う場所のどこでも、その場所の法律に従う」

死亡したテロリストが持っていたiPhoneのロック解除を要請したFBIに対して、アップルが協力を拒否したことをめぐり、昨年米国で行われた裁判と今回の件を比較するのは、不公平だとクック氏は指摘した。

クック氏は、「この2つは、かなり違う」とし、「米国の件では、米国の法律が我々が正しいことを裏付けていた。非常に明快だった。中国の場合でも現地の法律は非常に明快。米国でも法律を順守するように、米国の法律が変われば、両方の場合において法律を順守しなければならないだろう」と語った。

「最も極端な措置」

「疑わしい」コンテンツをブロックし、厳しく検閲する中国の悪名高い「グレート・ファイアウォール」に対し、活動家や一般市民は常に抜け道を探ってきた。

中国でVPNサービスを提供するには、中国政府当局から認可を取得しなければならない。

その認可を得ていないExpressVPNのようなサービスは、アップルのアップストアからの削除対象になった。

ExpressVPNはブログに、「今回の削除を残念に思う。これまでのVPN利用をブロックする中国政府の最も極端な措置を表しているからだ。またその中国の検閲をアップルが手助けしていることに不安を感じる。当社は、言論の自由と市民の自由を脅かすこのような施策を強く非難する」と投稿した。

クック氏は「適切な」ルートを通じて、VPNアプリの削除に対し反対を表明したと述べた。

「意見が違っても、各国政府と連携する必要があると信じている。今回の件では、我々が目にしている一連の措置が時間とともに緩和されることを願っている。イノベーションには連携とコミュニケーションの自由が必要だからだ」

クック氏の発言は四半期決算発表の電話会議でのもの。アップルの業績はほぼ全世界で好調だったものの、中国では売上高が前年同期比10%減となり、苦戦が続いている。

(英語記事 Apple defends complying with China over VPNs

提供元:http://www.bbc.com/japanese/40799148

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