赤坂英一の野球丸

2017年8月9日

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 あるスカウトが言うには、「清宮は確かに遠くへ飛ばせるパワーとテクニックは頭抜けている。とはいえ、プロの投手が投げる球のレベルは、高校や大学とは比較にならない。スピードもキレも段違いだ。そういう投手を打てるようになるには、早くプロの壁にぶつかることが必要なんだよ」。これがほとんどの専門家の〝本音の評価〟なのだ。「大学を経由すると4年間の遠回りになり、それだけ成長が遅れる」と指摘する評論家もいる。

それじゃあプロ野球が盛り上がりませんね

 いまの清宮を見ていると、彼の早実の先輩で、10年秋のドラフト1位で早大から日本ハムに入団した斎藤佑樹投手が思い出される。当時、早実時代のキレやスピードは見る陰もなく、東大戦にすら負けるほどだったのに、マスコミは佑ちゃんのプロ入りをこれでもかとばかりに騒ぎ立てた。そうした中、ある球団のベテランスカウトにプロではどの程度の投手になりそうかと聞いたら、「先発は無理でしょう。コントロールはいいから、短いイニングの中継ぎなら使えるけど」。この評価をあるラジオ番組で私が話したら、「それじゃあプロ野球が盛り上がりませんね」とパーソナリティーにガッカリされたものだ。

 その後、斎藤がどうなっているかはご存じの通りである。清宮と彼の父親には、現実的な評価に則した上で、プロで成功する確率が最も高い選択を望みたい。

  
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