今月の旅指南

2017年8月21日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 天武天皇の発願(ほつがん)により、白鳳(はくほう)時代に飛鳥の地で創建、平城京への遷都にともない、現在地に移された奈良の薬師寺。今年5月、白鳳伽藍の主要堂塔の1つ、食堂(じきどう)を再建、落慶法要が挙行され、7月から一般公開が始まった。

一大空間が広がる食堂内部

 食堂は、僧侶の食事や儀礼のための場所。天平2年(730)頃の建造とみられる当初の建物は天禄4年(973)に焼失し、寛弘2年(1005)に再建されるも、その後再び失われていた。

 今回の再建は、薬師寺が昭和43年(1968)から続けている写経の納経料を資金とした白鳳伽藍復興事業の一環で、これまでに昭和51年の金堂に続き、西塔(せいとう)、中門(ちゅうもん)、大講堂、回廊が再建を遂げている。

 今回再建された食堂は、南北約16メートル、東西約41メートル、高さ約14メートルの規模。内部には日本画家の田渕俊夫氏が手掛けた6メートル四方の食堂本尊「阿弥陀三尊浄土図」を中心に、14面からなる大壁画「仏教伝来の道と薬師寺」が全長50メートルにわたって並ぶ。また、天井部分には金色に輝く雲海が広がり、伝統様式と現代建築が融合した空間となっている。

 食堂の一般公開は11月30日までで、その後は法要や法話の場として使用される予定。

●薬師寺 食堂一般公開
 <開催日>2017年7月1日~11月30日
 <開催場所>奈良市西ノ京町・薬師寺(近鉄橿原線西ノ京駅下車)
   <問>☎0742-33-6001

   URL:http://www.nara-yakushiji.com/
    http://www.nara-yakushiji.com/guide/garan/garan_jikido.html

*情報は2017年7月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2017年9月号より

 

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