ネット炎上のかけらを拾いに

2017年8月17日

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反省ツイートは潔かった

 さらにこの後、小池氏が妻らしき女性の写真とともに、「家人に文句つけてくるやつは……」などとつぶやいたことも、炎上に拍車をかけた(このツイートはすでに削除済み)。

 とはいえ、である。冒頭で述べた通り、小池氏はすでに反省のツイートをしている。

 「昨日のツイート、反省してます。若者と接することは多くても、若者と暮らしていないので、今の若者の現状が頭では分かっていても、肌の感覚では分かっていなかったんだなあとリプを読んで思いました。自分も同じような若者だったはずなのにね。年長者として、もっと、広く深い目でツイートすべきでした」

 小池氏の鱧ツイートに立腹し、この記事でもこき下ろすことを期待されていた人がもしいたら申し訳ないのだが、筆者はこの反省ツイートを読み、氏をこれ以上批判する気にはなれなかった。

 ツイートが炎上したり、自社のCMが炎上したことで「謝罪文」を出す個人や企業はある。しかしそれらは、「誤解させたなら申し訳ない」というような文面であったりして、通り一面っぽさを感じること多々である。根本的に批判の内容を理解していないから、同じような炎上が繰り返されるのではないかと筆者は感じている。

 そこへ来て小池氏のツイートは、「若者と接することは多くても」「頭では分かっていても」あたりの繰り返しはややくどいものの、自分に理解が足りていなかったことを認めているのは潔い。「もっと、広く深い目でツイートすべき」という表現も、前のツイートが「浅い視点だった」と認めてこそだろう。

 人は誰でも間違いを犯すものだから、人に指摘をされたら自分を顧みる姿勢を持ちたいものだし、場合によっては非を認めて謝罪することも必要だろう。年を取れば取るほど、権威となればなるほど、頭を下げなくなる人もいる中で、謝罪は挽回のチャンスでもある。また、人は間違いを犯すものだからこそ、下げられた頭をさらに踏みつけるのはダメだろう。

 さて、ここで思い出すのが、観光PRが炎上した宮城県。性差別を指摘されて「炎上も成功のうち」と開き直った例の件。批判してきた相手を見くびり、異なる意見を持つ相手と対話しなかった政治家の例として記憶に刻んでおきたい。結局、謝らないのは行政なンだな。

  
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