赤坂英一の野球丸

2017年9月6日

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 来季、ロッテの新監督にフリオ・フランコが就任する公算が高まっている。少なくともフランコ本人はやる気満々で、親会社が同じ韓国プロ野球のロッテ・ジャイアンツで打撃コーチを務めながら、正式なオファーが届くのを首を長くして待っているらしい。

(cosmin4000/iStock)

 野球ファンにはよく知られているように、フランコはメジャーリーグ通算23年間で2586安打、打率2割9分8厘、173本塁打、1194打点、281盗塁を記録。1991年に打率3割4分1厘でア・リーグの首位打者も獲得した伝説的スラッガーだ。現役時代はロッテでも1995、98年にプレーしており、日本には大変馴染みが深い。もしロッテ監督就任が実現すれば、これまでに誕生した外国人監督13人(若林忠志、与那嶺要ら日系人も含む)のうち、現役時代の実績では一番の〝超大物〟ということになる。

 ロッテでは8月13日に伊東勤監督が辞任を発表して以来、様々な後任候補が浮上している。2013年から5年間勤めた伊東監督が外様の西武OBで、球団が後釜に生え抜きの人材を望んでいることから、名前が挙がったすべてがロッテOBである。

 最有力と見られているのは、伊東監督より先に今季限りで現役引退することを明らかにした井口資仁だ。2009年にメジャーリーグから日本球界に復帰し、古巣のソフトバンク(井口が在籍していた1997~2004年はダイエー)ではなくロッテに入団。2010年にはパ・リーグ3位からCS(クライマックスシリーズ)を勝ち抜いて日本一に貢献し、〝下克上〟の立役者となった。実績も人気も申し分ない大本命と言っていい。

 しかし、それほど球団にとって大切な存在だけに、「来年からすぐ監督になるのは時期尚早」という慎重論も強い。井口自身、来季慌てて監督になる理由は何もなく、しばらく解説者として勉強してからでも遅くはないだろう。何よりも、スター監督を誕生させるとなると、相当の金がかかる。井口監督のための契約金や年俸に加え、優勝争いできるだけの戦力も補強しなければならない。

 井口に次ぐ大物となると、元正捕手で14年に引退した里崎智也氏がいる。現在は解説者として活躍しながら球団のスペシャルアドバイザーを務めており、知名度と貢献度なら折り紙付き。加えて、明るいキャラクターも大きな魅力のひとつだ。

 ところが、里崎氏はかねてから、監督よりもフロント、とくに球団経営の仕事に魅力と興味を感じていると聞く。また、それでなくてもマスコミの仕事に引っ張りダコだから、ロッテがオファーを出したとしても、リスクの大きな監督業を引き受けるかどうか。ほかにも、内部昇格なら、山下徳人野手総合打撃コーチ、堀幸一打撃コーチらもいるものの、いずれも地味で小粒な印象は否めない。

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