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2017年9月5日

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ケリー・アレン、BBCモニタリング

北朝鮮が3日に核実験を実施したのは、3日から中国・福建省で始まった新興5カ国(BRICS)首脳会議とタイミングを合わせたのではないかと言われている。その状況で、中国の検閲当局は北朝鮮の動きに関するインターネット上の議論を抑え込んでいるようだ。

中国最大のソーシャルメディア「新浪微博」や、携帯電話の通話アプリ「WeChat」上で、BRICS会議と核実験が重なったことについて言及したり、冗談を言ったりしている書き込みが削除されている。

国営メディアは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ各国の首脳が参加した会議の成功を、さかんに報道している。しかしウェブ上では利用者の多くが、中国と北朝鮮の関係がますます不安定なものになり、核兵器による破局的事態につながるのではないかと懸念をあらわにしている。

「水爆」など単語削除

「新浪微博」では「北朝鮮」や「水爆」などの検索結果が表示されなくなっている。検索しようとすると、「関連法規、規制、政策に基づき、検索結果は表示できない」という通知が出てくる。

微博に対する当局の検閲行動を追跡するサイトの「自由微博(FreeWeChat)」によると、3日から4日にかけて「微博」で最も検閲された検索語上位10位のうち、「北朝鮮」、「水素爆弾」、「BRICS」がトップ3位に入った。

通話アプリ「微信(WeChat)」でも、投稿がいくつか削除された。自由微信によると、外部からの投稿で特に危機感やパニックをあおるような表現や画像を使った投稿は削除されたようだ。

「爆竹」

「新浪微博」から削除された投稿の多くは、3日から4日にかけて隣国のミサイル活動について中国の国内報道が少なすぎると批判する内容だった。

「シ・ヨンガン」という利用者は、「BRICSと同時に北朝鮮がこれをやることにしたのは(中略)残念だ」と書いたが、これは削除された。

「チャン・ホンジエ」さんは、「北朝鮮はBRICS開催を6.3級の爆竹で祝った」と皮肉に書き、投稿を削除された。

「アイ・アム・ダガン」というアカウント名の利用者は、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏を嘲笑するあだなを使い、「でぶの金がお祝いの一発をかました」と書いた。

ほかにも、当局の検閲を批判する投稿が複数削除された。たとえば「ベイジン・ジンゲゲ」というアカウント名の利用者は、「中国のサイバー監視当局は今日、金正恩に関する投稿を削除しまくってるな」と書いたが、これも削除された。

「どうして安心できる」

核実験が中国北東部に与える影響を懸念する投稿は、とりわけ削除された。

放射性物質の汚染リスクが「心配だ」と書いた利用者は、はたして中国も1986年のチェルノブイリ原発事故のような事態になるのか問いかけた。

「ワン・チャンヤン」さんは、北朝鮮国境から433キロ離れた長春市でも核実験による揺れを感じたと書いた。「家から走り出る人もいた。これほどの核の危険の最中にあって、どうやって安心して経済を発展させられるというのか」というワンさんの投稿も削除された。

ワンさんは別の投稿では、核実験は「確実に中国に見せつけ、中国に恥をかかせ、中国が北朝鮮に従うようにさせるためのものだ」と書いたが、これも削除された。

(英語記事 China censors discussion of North Korea's bomb test

提供元:http://www.bbc.com/japanese/41157642

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