BBC News

2017年9月20日

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ドナルド・トランプ米大統領は19日、ニューヨークで開かれている国連総会に出席し、初めて演説をした。「ならずもの独裁国家」とイランなどを名指しし、やむを得ない場合は北朝鮮を「完全に破壊する」と述べるなどした内容は、国連総会での首脳演説としては異例で、名指しされた国々は「ヘイトスピーチ」だと反発している。

トランプ大統領は国連総会の一般討論で演説し、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏を「ロケットマン」と呼び、「ロケットマンは自殺任務に突き進んでいる」と発言。米国が「自分や同盟諸国を防衛するしかない状況になれば、我々は北朝鮮を完全に破壊するしか、選択の余地はない」と述べた。

トランプ氏の国連演説は、自国民の生活改善に努める主権国家で構成される世界について語りつつも、「この惑星にとって災いとなっている」「ならず者国家」を名指しして非難することに大半の時間を費やした。その上で、「正義の側にいる多数」が「悪しき少数」に対決するよう呼びかけた。

トランプ氏は、イランが「見せかけの民主主義のふりをした、腐敗した独裁国家」で、「主要輸出品は暴力と流血と混沌だ」と名指しで非難し、2015年のイランとの核開発合意は「米国にとって最悪で最も片務的なやりとりのひとつだ」と批判。ベネズエラ政府についても、腐敗した「社会主義独裁国家」で、米国は行動に出る用意があると警告した。

イランのモハンマドジャバド・ザリフ外相は、「トランプの無知なヘイトスピーチは(国連ではなく)中世にこそふさわしい」と反発した。

ベネズエラのホルヘ・アレアザ外相も、トランプ氏の「脅し」に反発。「トランプは世界の大統領ではない(中略)自分自身の政府すらきちんと管理できていないのに」と批判した。

トランプ氏が演説を続けるなか、総会の会場は大きくざわついた。ロイター通信によると、トランプ氏の演説を聞いていた加盟国の代表の一人は、両手で顔を覆った。

スウェーデンのマルゴット・ワルストローム外相は、両腕を組んでトランプ氏の演説を聞いていた。外相はBBCに対して、「あの場所であの時に、あの聴衆を前に、あのような演説をすべきではなかった」と批判した。

ベネズエラを支援するボリビアのエボ・モラレス大統領は、「トランプのような億万長者が社会主義を攻撃するのは意外ではない。我々は今後も思想のため現実的な闘いを続ける」とツイートした。

エマニュエル・マクロン仏大統領は、トランプ氏の後に国連総会で演説し、イランとの核開発合意を評価。「撤回するのは深刻な間違いだ」と釘を刺した。

一方で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イランとの合意は修正もしくは全面撤回が必要だとトランプ氏に合意。中東地域でイランの影響力が拡大していると警告した。

(英語記事 Trump's first UN speech met with criticism from some leaders

提供元:http://www.bbc.com/japanese/41329673

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