BBC News

2017年9月26日

»著者プロフィール

日本の安倍晋三首相は25日、今週召集される臨時国会冒頭での衆議院の解散・総選挙を表明した。記者会見した安倍首相は、北朝鮮からの脅威が高まるなかで「国難突破」のため国民の政権負託をあらためて問うと語った。

安倍首相への支持率は今年夏に記録的な低水準を付けた後、回復傾向にある。その一方で、野党勢力はもっぱら混乱状態にある。

投票日は正式に発表されていないものの、日本国内のメディアは来月22日になると伝えている。

安倍首相に対しては、個人的な交友関係のために便宜を図ったのではないかとの疑惑をめぐり、批判が集まっていた。しかし、北朝鮮が核・ミサイル実験を活発化させ緊張が高まるなか、支持率が大幅に上昇した。

安倍首相は25日の会見で、一部の教育無償化や介護人材の処遇改善などの「人づくり革命」のため2兆円規模の政策を策定すると発表し、新たな政策は日本の未来を開くためだと語った。

一方で、財政健全化の取り組みも継続すると表明。消費税率の引き上げによって得られた財源の一部を財政赤字の解消や公的債務削減に充てると述べた。

なぜ解散・総選挙?

アナリストらは、安倍首相が任期満了前の解散を決断した背景には、支持率の回復や野党の混乱があると指摘する。

相次ぐスキャンダルと不人気の政策のため、安倍首相の支持率は今年7月に30%を切ったが、9月には50%以上に回復した。

安倍首相は25日の記者会見で疑惑をあらためて否定し、衆院解散は追求をそらすためではないと語った。

首相は、日本国憲法で自国軍隊を正式に認めることを求め、日本が第2次世界大戦後に掲げてきた平和主義の下での防衛政策の変更を目指している。その方針に対しては、賛否両論がある。

安倍氏に対抗するのは?

安倍首相の北朝鮮に対する強硬姿勢は同氏への支持率回復に貢献している。そのほか、首相が率いる与党・自由民主党は、国内の社会政策にも力を入れて選挙戦を展開する見通し。

主な野党勢力の民進党では、今年7月に代表の辞任表明という騒動が起き、現在の支持率は10%以下と低迷している。

しかし、元自民党議員の小池百合子東京都知事が25日に国政新党の立ち上げを発表。安倍首相にとって新たな脅威になっている。

現在の世論調査結果が10月の投票にも反映されれば、安倍首相は政権を維持できる見通しだ。しかし、連立相手の公明党の議席を合わせても、首相が目指す憲法改正に必要な3分の2以上の議席確保は、難しいかもしれない。

総選挙後も安倍首相が政権を維持できれば、同首相の任期は戦後最も長くなる可能性がある。

(英語記事 Japan's PM Shinzo Abe calls snap election

提供元:http://www.bbc.com/japanese/41396293

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る