BBC News

2017年10月4日

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スペインからの独立を問う住民投票を今月1日に実施した北東部カタルーニャ自治州のカルレス・プッチダモン首相は3日、数日中にカタルーニャの独立を宣言する考えを示した。BBCとのインタビューで語った。

住民投票後初めてインタビューに応じたプッチダモン首相は、自治州政府が「今週末もしくは来週初めにも行動を取る」と述べた。

一方、スペイン国王のフェリペ6世は3日、国民向けのテレビ演説を行い、住民投票を主導した人々が「法の埒外(らちがい)」に身を置いたと語り、スペインが「非常に深刻」な状況にあるとして、国の団結を呼びかけた。

警察が住民投票を阻止しようと介入し900人近いけが人が出たことに、カタルーニャ各地で何十万人もの人々が抗議行動に参加した。

医療当局によると、投票日の衝突では警官33人も負傷している。

BBCとのインタビューで、スペイン政府が介入し自治州政府を掌握した場合の対応を問われたプッチダモン州首相は、「すべてを変える間違い」になると語った。

プッチダモン州首相は、現時点で中央政府と自治州政府との接触はないと述べた。さらに、欧州委員会が2日の声明で、住民投票をめぐる一連の出来事はスペインの内政問題だと位置づけたことに反論した。

インタビューは国王のテレビ演説の直前に行われた。

フェリペ6世は演説で、住民投票を主導したカタルーニャ自治州の指導者たちが「国家の権限を軽視した」とし、「民主主義の原則である法の支配に違反した」と述べた。

国王は「現在、カタルーニャ社会は分裂している」と語り、住民投票が経済的に繁栄する同自治州とスペイン全体の経済を脅かしていると警告したが、スペインは「困難な時期を克服する」と強調もした。

中央政府は住民投票を違法だとしている。

カタルーニャ自治州では3日に大規模な抗議デモが開かれた。AFP通信はバルセロナ市警の話として、同市だけで70万人が街頭で抗議したと報じたが、中央政府はこれを確認していない。

バルセロナ市内の50カ所以上で道路が封鎖され、大きな交通渋滞が発生した。地下鉄の運行本数は、ラッシュアワー時には通常の4分の1になり、それ以外の時間帯はゼロになった。

労働組合によると、バルセロナの港は業務を停止した。

サグラダ・ファミリア大聖堂を含む市内の観光名所も閉館した。

大規模な卸売市場メルカバルナでは、約770の食品関連業者が業務を停止。場内にはひと気がなかった。

多くの中小企業や商店が営業せず、学校や大学、医療機関も閉鎖されているか、必要最低限の業務のみ行った。

カタルーニャの労働組合などが、住民投票の最中に「権利と自由の重大な違反」があったとして、ストライキを呼びかけていた。住民投票の際には、一部の警官がゴム弾を発砲し、投票所を襲撃したり、女性たちの髪の毛を引っ張って連行したりする姿が見られた。

それでもなお220万人以上が投票したとみられている。カタルーニャ自治州政府は独立を支持する票が90%近くに上ったとしているが、正式な投票結果は発表されていない。

投票率は42%と比較的低調だったとされており、プッチダモン氏の立場を弱める可能性もある。

バルセロナで取材するBBCのトム・バリッジ記者は、投票時の混乱状態を考えると投票率や投票結果は多少疑ってみる必要がある、と指摘した。

マリアノ・ラホイ首相は、住民投票は民主主義に対する「嘲笑だ」と批判していた。

フアン・イグナシオ・ソイド内相は3日、「カタルーニャの政府が住民たちを奈落の底に突き落とし、街中での反乱を呼びかけているのを毎日のように見ている」と語った。ソイド内相は、中央政府が「嫌がらせ行為をやめさせるのに必要なあらゆる措置を取る」と警告した。

一方、ソラヤ・サエンスデサンタマリア副首相は、抗議デモ参加者たちが警察の宿泊先に集まり、警官の立ち退きを求めたことについて、「マフィア」のようだと強く非難した。

ラホイ首相は2日遅くに、主要な野党である社会党のペドロ・サンチェス党首やシウダダノス党のアルベール・リベラ党首と会談した。

サンチェス党首はラホイ首相に対し、カタルーニャ自治州の指導者とすぐに会談するよう求めた一方、リベラ党首はカタルーニャ自治州の自治権を停止する憲法155条を発動すべきとの考えを示した。

(英語記事 Catalan referendum: Region's independence 'in matter of days'

提供元:http://www.bbc.com/japanese/41494639

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