前向きに読み解く経済の裏側

2017年10月29日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

久留米大学商学部教授

1981年、東京大学法学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。主に調査関連部署に勤務した後、2005年に銀行を退行して久留米大学へ。著書に『増補改訂 よくわかる日本経済入門』(朝日新書)、『老後破産しないためのお金の教科書』(東洋経済新報社)、『世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書』(宝島社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)など多数。

公的年金の受給開始を70歳まで待つと毎回の受取が42%増える

 公的年金は、老後資金の中核であり、長生きとインフレのリスクに備える最強の手段ですが、これをさらに頼りがいのあるものにする方法があります。それは、年金の受給開始を70歳まで待つことです。

 年金は、普通は65歳からの受給開始ですが、60歳と70歳の間で受給開始のタイミングを選ぶことができます。60歳から受給を開始すると、毎回の受取額が30%減ってしまいますが、70歳まで待ってから受給すると毎回の受給額が42%増えるのです。

 サラリーマンは、22万円が42%増えれば、それだけで十分暮らしていけるでしょうから、何とか70歳まで我慢しましょう。少子高齢化による労働力不足の時代ですから、高齢者でも探せば仕事が見つかるでしょう。元気な間は働きましょう。それが無理でも、退職金や老後の蓄えで70歳まで食いつなぐ事が出来れば、上記試算のように、老後は一応安心です。

自営業者は、退職金もありませんし、年金もサラリーマンと比べて見劣りしますが、年金の受給開始は70歳まで待って、少しでも年金を充実させましょう。13万円の1.42倍の年金があれば、暮らせないことはないでしょう。もちろん、少しずつ取り崩せるだけの老後資金があれば安心ですし、70歳になっても元気ならば働き続けることが望ましいですが。

 今回は以上です。

 ちなみに、老後資金の中核である公的年金については、拙稿「年金制度について、15分で学ぼう」を御参照下さい。

  
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