中国人観光客はいま

2017年11月9日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)などがある。

――SNS上の情報を分析して、クチコミを利用し、よりよい宣伝効果につながるように導いていくということですね。

何氏:その通りです。有名なタレントなどを使ってSNSを盛り上げることは簡単にできるのですが、それは長続きしませんし、費用ばかりかかってしまいます。適切なクチコミを抽出してターゲットに向けて持続的にアプローチを行っていき、徐々に盛り上げていくことが最も確実な宣伝につながると考えています。弊社はクチコミを拡散する仕組みをシステム化し、日本企業の中国でのイメージアップや売り上げ拡大に貢献してきました。また、オープンなキュレーションとキャンペーンツールとして提供しており、日本国内の開発者にとっても便利で、中国語サイトを制作するときにコード1本で中国のウェイボー、ウィーチャットなどのクチコミを集約するページを作れるようにします。

 SNS上のユーザー情報を取得するためにはSNSにログインできなければなりませんが、弊社は中国のSNSに関する開発ライセンスを取得しており、北京にあるグループ会社の協力の下、北京と東京にその分野に詳しいITエンジニアを擁しています。中国の規制により、ウェイボー、ウィーチャットのAPI開発ライセンスを取得できるのは今のところ中国系企業だけに限られているため、弊社はその点で強みを持っているといえます。

――単にサイトを作って終わりではなく、日本企業とともにSNSのサイトを構築し、その中身を適所にマッチしたものに絞っていくということでしょうか。

何氏:はい。冒頭でも申し上げたように、ただ中国語のホームページを作り、一方的にSNSで情報発信しても、ユーザーの目にはなかなか留まりません。幅広い層に漠然と情報発信することには意味がなく、無駄になってしまうと思います。まず自社の立ち位置を客観的に分析し、商品の強みを客観視して、ターゲティングを絞り込むことが中国のユーザーを取り込むために最も大事なこと。そのためにはSNSを立ち上げることに加えて、フォロワー、クチコミ、コメントなどを分析して、生きた情報発信をしていくことが重要になってきます。弊社ではウェイボーからマルチチャンネルネットワーク(MCN)という企業認定を取得しましたので、これも活用していきたいと思っています。

――MCNとは何でしょうか?

何氏:ある領域に特化したKOLのネットワークを持つ企業に対して行っているウェイボーの公式認定のことです。認定を受けることにより、ウェイボーから特別なプロモーションをする許可が得られます。このMCNのメンバーとなっているKOLのうち20人の中国人を弊社で管理しており、合計で約720万人ものフォロワーがいます。彼らのフォロワー分析や影響力などを分析するツールもあり、そうしたネットワークも使って多角的に情報発信していきたいと思います。

日本情報の発信に強いKOLが集まる微博MCN

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