2024年4月26日(金)

ネット炎上のかけらを拾いに

2017年11月7日

 ホンネを言ったら炎上したまでなのだろうか。

学校ってそもそもヘンな場所

 学校という場所は不思議なところだ。いったん卒業してみると、「なんだったんだ、あれ?」という服装規定が多々ある。

 靴下は白、ワンポイントも不可の理由は? スニーカーも白でならなくてならない理由は? そもそも、下着が透けやすく汗を吸収しづらい白のワイシャツを子どもが着なければならない理由はなんなのだろう。紺色のポロシャツの方が機能的ではないのか……? 今はほぼ見なくなったブルマ。制服のスカートについては「短くするな」と厳しくとがめられるのに、一方でなぜ女子はあんなどうやっても下着がはみ出してしまう形状のブルマを履かなくてはならなかったのだろう。

 後から振り返ると、あの空間で行われていたことはシュールにすら思える。徹底的な個性の排除。誰もが自分を目立たせてはいけない場所。理不尽で無駄な規範の統一。

 大阪の府立高校が、生まれつき自毛の色素が薄い少女に黒髪を強要していたことが報じられている。少女は昨年から不登校となり、府に対して損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしたという。

(iStock/hiro-k)

 このニュースが報じられると、ネット上ではいっせいに批判が飛び交った。

「意味不明」
「これはひどい」
「とんでもない人権侵害」
「ハゲ教師にもカツラを強制しては!?」

 など。多種多様な意見が飛び交うインターネットだが、若者の権利を侵害することや、従来の規範を強要するような組織に対して否定的な意見が優勢だ。たとえば、若者が搾取されることが多いブラック労働については、大拡散されるツイートがしばしばある。

 先日の体罰騒動の際こそ賛否両論があったものの、今回の件に関してはおおむね否定的な意見が多いと見て良いだろう。

 ツイッター上では次のようなツイートが6万回以上リツイートされている。日本社会の現実の一端を表していると思った人が多いからだろう。

小学校→個性は認めない
中学校→個性は認めない
高校→個性は認めない
大学→個性的な人かっこいい
就活→あなたの個性を見せて
社会人→個性は認めない 
(@shinjukushake)


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