中国人観光客はいま

2017年11月13日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)などがある。

――通訳士のレベルを重視するのは大事なことですね。

徐氏:インバウンド業界の場合、とくに爆買いなどで急速に業界が盛り上がったこともあって、医療現場での通訳、ガイド、翻訳の品質、レベルがバラバラだという問題がありましたが、もしいい加減な通訳がいた場合、業界に対する悪評が広まってしまい、やがて業界全体が衰退していくことにもつながりかねません。業界を盛り立てて、信頼できる質の高い通訳を揃えることが、お客様や医療機関に対しての責任はもちろん、業界全体の信頼にもつながり、とてもいいことだと思います。

 また、協会では中国に住む通訳士にも遠隔で授業を行っています。日本国内にいる中国人だけでなく、中国でもこうした仕事に興味のある人がいて、勉強したいという要望がありましたので、遠隔で授業を生中継しています。受講者は主に上海と南京にいる中国人で、東京と同じように、中国で卒業試験を受ける仕組みです。これまで、日中両国で同講座を受けた全受講者の約8割が合格し、現場で活躍しています。

――医療交流はどのような活動を行っていますか?

徐氏:日本の医師と中国の医師の交流会や意見交換会などを行っています。たとえば、今年1月には上海の復旦大学付属華山病院で中国人と日本人の医師の交流会を行い、情報交換をしました。中国の医師たちは日本の医療水準や技術、経営全般について関心があり、現状を知りたいですし、日本の医師も中国の医療状況を把握したり意見を聞いたりしたいと思っていますので、直接交流は非常にいいことだと思います。この活動は中国のメディアでも報道されました。今後も、希望に応じて、さまざまな病院、医師同士の交流を推進していく予定です。

医療交流会の様子

 また、今年9月には上海の日系百貨店に日本人のメイクアップアーティストを招き、デモンストレーションを行って「ジャパン・ビューティー」のメイクの仕方を紹介したり、日本での美容整形の安全性を解説したりしました。日本と比べ、中国の美容整形業界はまだ歴史が浅く、これまでは韓国などに手術に行く女性が多かったのですが、最近は日本の美容整形の安全性が注目され、日本で美容整形手術を受けたいという女性が増えています。とくに20~30代の若い女性は美容に対して貪欲で、意識も高いので、今後ますます美容のために日本にやってくる女性は増えていくと思います。

  
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