BBC News

2017年11月20日

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ドイツの次期政権発足に向けた連立協議が19日、決裂した。市場経済主義を掲げる自由民主党(FDP)が交渉から撤退した。

FDPのクリスチャン・リンドナー党首は、アンゲラ・メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)や緑の党との「信頼の土台」がないと述べた。

今後の見通しは不透明だが、メルケル首相はフランクワルター・シュタインマイヤー大統領と会談する予定。大統領は議会解散権をもつ。

9月に行われた総選挙でCDU・CSUは最大会派を維持したものの、多くの有権者が主要政党から離反した。

連邦議会で初の議席を獲得した極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)は、「外国人による(ドイツ)侵略」と戦うと約束した。

メルケル首相は協議決裂への遺憾の意を表明。20日にシュタインマイヤー大統領と会談し、決裂したことを正式に伝えると語った。

メルケル氏は「ドイツがどのようにして前へ進むのか、深く反省すべき時だ」と述べ、「今後しばらく厳しい時期が続く。首相としてこの間、国がきちんと運営されるようできる限りのことをする」と語った。

解散・総選挙以外の選択肢には、緑の党との少数連立政権もある。緑の党は今回の協議決裂についてコメントしていない。

独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングは、メルケル首相が政権を担ってきた過去12年間で最大の危機に直面していると報じた。

「さようなら!」

FDPのリンドナー党首は、「妥協の目標を疑問視する声が上がり、今日は前進どころかむしろ後退した」と述べ、「偽りながら政権を担うくらいなら、政権を担わない方がよい。さようなら!」と付け加えた。

連立協議を行う各党の間には税制や難民支援、環境政策をめぐる深い対立があるもよう。

最も激しい対立点はシリア難民に家族の呼び寄せを許可するかどうかだと、BBCのジェニー・ヒル記者は指摘する。ヒル記者によると、AfDの躍進が念頭にある保守派CDU・CSUは、いわゆる家族再会について慎重な姿勢を取っており、呼び寄せが可能になるまでの時間を延長したい考えだという。

第2党のドイツ社会民主党(SPD)は連立に再び加わる考えはないと表明している。

(英語記事 Germany coalition: Talks collapse as FDP pulls out

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42048216

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