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2017年12月5日

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4日の欧州連合(EU)離脱交渉で合意を先送りしたテリーザ・メイ英首相が、アイルランドとの国境の扱いをめぐり、閣外協力する民主統一党(DUP)から同意を取り付けられずにいることが5日、明らかになった。

メイ首相はEUとの合意で、交渉を新たな貿易協定に向けた次の段階に進めたい考えだったが、DUPからの激しい反対に直面した。

北アイルランドの保守派地域政党のDUPは、北アイルランドが英国のほかの地域とは違った扱いになるような合意は受け入れられないとしている。

メイ首相は6日の閣議で協議の進捗(しんちょく)について報告する予定。

今年6月の総選挙で少数与党になった与党・保守党は、北アイルランドの最大政党で下院で10議席を保有するDUPから閣外協力を得てようやく主要な法案を通すことができる。

メイ首相は、今月14日に予定されるEU首脳会議の前に、交渉の第1段階の離脱条件で合意し、離脱後の貿易関係をめぐる交渉の次の段階に入る承認を首脳会議で得ようとしている。

交渉の第1段階に含まれているのは、アイルランド国境のほか、EU市民の英国内での権利や英国民のEU内での権利や離脱に伴う清算金の支払いの3分野。

メイ首相は6日にもブリュッセルに戻り交渉を再開する。4日には、ジャンクロード・ユンケル欧州委員長との協議が合意に至らないまま終わったが、双方は今週末までに合意を得たいとしている。

メイ首相は、下院で6日に行う予定だったEU離脱交渉の大幅に進展に関する主要な声明を中止した一方、DUPとの協議に臨み、同党からの同意取り付けを模索する。

DUPは、アイルランドと北アイルランドとの間の「規制上の調整」を保証するとしたEUとの合意草案の項目に反対している。

アイルランドのレオ・バラッカー首相は、アイルランド島に「ハードボーダー」(厳格な国境管理)をもたらさないようにするため、同項目を合意に盛り込むことに強くこだわったとされる。ハードボーダーが導入されれば、1998年の和平合意の成果を危うくする恐れがあるからだ。

しかし、「規制上の調整」がEUとの合意に盛り込まれれば、北アイルランドが英国のほかの地域と同じ条件でEUから離脱できなくなると、DUPは主張している。

(英語記事 Brexit: Theresa May under pressure to get DUP on side

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42235962

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