BBC News

2017年12月8日

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英国の欧州連合(EU)離脱に伴うアイルランドと北アイルランドとの国境の扱いをめぐり、テリーザ・メイ英首相と閣外協力する民主統一党(DUP)の協議は7日夜に入っても続けられたが、合意に向けた最後の詰めをしているもようだ。

BBCのローラ・クンスバーグ政治担当編集長によると、各党が大筋同意できる「本格的な案」が提示されているという。

メイ首相は今月14日に予定されるEU首脳会議の前に、交渉の第1段階の離脱条件で合意し、離脱後の貿易関係をめぐる交渉の次の段階に入る承認を首脳会議で得たい考え。しかし、ブリュッセルで行われていたEUとの交渉は、今週4日にDUPが合意案に反対したことで中断されていた。

新たな案には、DUPの主張が反映された文言が盛り込まれた。DUPの同意が得られれば、メイ首相は8日朝にもブリュッセルに戻り、再び交渉の席に着く。

ドナルド・トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は、8日午前6時50分(日本時間午後3時50分)に声明を出す予定で、合意が近いとの憶測を呼んでいる。

欧州委員会のマルガリティス・スキナス報道官はツイッターで、「前進しているが、まだ完全に到達していない」とした上で、「これまで以上に今夜は注目していてほしい」とコメントした。

しかしDUP筋は、担当者らが「依然として取り組んでいる」として、安心するにはまだ早いと指摘した。

クンスバーグ政治編集長はツイッターで、「(メイ)首相は朝のとても、とても早い時間にブリュッセルに向かい、ユンケル氏(欧州委員会委員長)とトゥスク氏と会い、細部を詰め、合意を発表する短い声明を出せるようにして、昼食時には帰宅する予定だそうだ。しかし、ウェストミンスター(英議会)のDUP指導部は新提案に同意したものの、ベルファストにいるDUP指導部の同意はまだで、正式な約束はまったくないので、またもや不首尾に終わるかもしれないという警告は真に受けるべきだ」と述べた(太字は、原文が大文字で強調している箇所)。

https://twitter.com/bbclaurak/status/938883888482607109

https://twitter.com/bbclaurak/status/938884187863568384

アイルランドと英国の北アイルランドとの国境の扱いは、EU離脱(ブレグジット)交渉における大きな対立点となっている。

EUと英国の当初の合意案には、国境での検問再開を避けるためにアイルランドと北アイルランド間で「規制上の調整」をするとされていたことからDUPが反発した。

DUPは、北アイルランドが英国のほかの地域とは違った扱いになるような合意は受け入れられないとしている。

一方、EU加盟国のアイルランドは、ブレグジット後に「ハードボーダー」(厳格な国境管理)が導入されない保証を求めている。

2019年3月にEUを離脱する予定の英国は、新たな自由貿易協定に向けた交渉をできるだけ早期に始めたいと考えている。

EUは、清算金の支払いや英国とEUの市民が外国人として双方に住む際の権利、北アイルランド国境という3つの主要な離脱条件で十分な進展がない限り、貿易協定の交渉には応じないとしている。

(英語記事 Irish border: New draft Brexit plan could break deadlock

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42275954

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