今月の旅指南

2017年12月20日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 奈良県五條市大津町にある念仏寺で、毎年1月14日に修正会結願(しゅしょうえけちがん)の行事「陀々堂(だだどう)の鬼はしり」が挙行される。念仏寺の本堂(通称「陀々堂」)で、燃え盛る松明(たいまつ)をかざした鬼たちが堂内を練り歩く勇壮な火の祭典として知られ、平成7年(1995)に国の重要無形民俗文化財に指定されている。

3体の鬼が松明を振り下ろす様は圧巻だ

 陀々堂の鬼はしりの起源は明らかではないが、かつて使用されていた鬼面に文明18年(1486)の墨書銘があったことから、このころには類似した行事が催されていたといわれる。

 当日は、昼間(16時から)と夜(21時から)の2回、鬼はしりが行われる。昼間は松明に火をつけないため、より迫力があるのは松明に火をつける夜の鬼はしりだ。この鬼は災厄を祓(はら)い人々に福をもたらす存在である。

 鐘の音を合図に、火天(かって)と呼ばれる行者が火のついた松明を振り回す「火伏(ひぶせ)の行」が始まる。その後、ほら貝と太鼓の荒々しい音が鳴り響き、斧を持った父鬼(赤鬼)、捻木(ねじき)(こん棒のようなもの)を持った母鬼(青鬼)、そして槌(つち)を手にした子鬼(茶鬼)の3体の鬼が順番に登場。それぞれ松明を手に堂内を3回練り歩く。3体の鬼がそろって戸口に立ち、松明を振り下ろすと堂内は炎に包まれ、火の祭典の熱気は最高潮となる。

●陀々堂の鬼はしり
 <開催日>2018年1月14日

 <開催場所>奈良県五條市・念仏寺
(和歌山線大和二見駅下車 *駅から徒歩約20分の上野公園から無料シャトルバスを運行。タクシー利用の場合は要予約)
   <問>五條市企業観光戦略課☎0747-22-4001

   URL:http://www.city.gojo.lg.jp/www/contents/1143010218687/

*情報は2017年11月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年1月号より

 

 

 

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