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2017年12月25日

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ペルー大統領府は24日、服役中のアルベルト・フジモリ元大統領(79)の恩赦を発表した。ペドロ・パブロ・クチンスキ大統領の報道官は、健康上の理由から人道的恩赦として釈放すると声明文を出した。

1990年から2000年まで大統領の地位にあり、在任中の人権侵害と汚職の罪で禁錮25年の刑に服している元大統領は、23日に血圧低下や不整脈などで、リマ市内の病院に移送されたばかり。近年は様々な症状のため入退院を繰り返していた。

元大統領は2007年、収賄や権力乱用などの罪で禁錮6年の刑を言い渡された。さらに2009年には、フジモリ政権初期の1991年にリマで15人が殺害された事件と、翌92年に同じくリマで大学生9人と教授1人が誘拐され殺害された事件などについて、元大統領が軍の部隊に殺害を命じたと認定され、人権侵害などの罪で禁錮25年の有罪判決を受けた。

フジモリ元大統領を、司法やメディアにも強権を行使した腐敗した独裁者だと非難する世論の反発は根強いが、その一方で国内では、毛沢東主義の左翼ゲリラ組織と戦ったという功績を称賛する人たちもいる。また経済改革によってハイパーインフレを克服し、1990年代後半には持続的経済成長を実現したという評価もある。

元大統領は2000年5年の大統領選で再選を果たしたが、 同年9月に腹心のモンテシノス国家情報局特別顧問による野党議員買収がビデオで発覚。これを受けて議会の多数党となった野党によって、大統領の職を罷免された。

元大統領は2000年11月に両親の故郷・日本に亡命し、5年間滞在した。2002年にはペルー当局が公金横領で逮捕状を出したが、本人は否認。2005年11月に06年大統領選への出馬を宣言し、12月にペルーの隣国チリに入ったものの、チリ当局に身柄を拘束され、07年9月にペルーに送還された。

クチンスキ大統領については、汚職疑惑による罷免決議案が今月21日に議会で否決されたばかり。罷免決議案を提出したのは、2016年選挙で僅差で敗れたケイコ・フジモリ氏(元大統領の長女)が率いる議会多数党「フエルサ・ポプラル」だった。野党の間からは、クチンスキ氏が罷免を免れるため、「フエルサ・ポプラル」議員たちに罷免反対票と引き替えに元大統領の恩赦を約束したという声が上がっている。

クチンスキ氏はこれを否定している。

(英語記事 Alberto Fujimori: Peru's jailed ex-president pardoned

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42476068

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