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2018年1月25日

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英国の慈善団体セーブ・ザ・チルドレンは24日、アフガニスタン東部ジャララバードで団体の事務所が過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員によって襲撃されたことを受け、同国での活動を一時停止すると明らかにした。

団体職員3人とアフガニスタン兵士1人が死亡した襲撃を受け、セーブ・ザ・チルドレンは「暴力に衝撃を受け愕然(がくぜん)としている」と述べた。さらに、アフガニスタン全土で活動を一時停止するものの、「アフガニスタンの最も困窮した子供たちを助ける強い決意がある」と表明した。

攻撃は、現地時間の24日午前9時10分(日本時間午後1時40分)ごろ、施設の入り口前で自爆犯が自動車爆弾を起爆させ始まった。

ある目撃者は、襲撃犯の1人が携行式ロケット弾を使って門を攻撃したと語った。

地元住民のグーラム・ナビさんはロイター通信に対し、「爆発で周囲が揺れ、その後すぐに子供たちや人々が走って逃げ出した」と話した。「車両から火が出て、銃撃が始まった」。

当時建物内におり、安全な部屋にほかの45人と一緒に隠れたと話す男性はBBCに対し、「襲撃犯の一人がドアの向こう側にいた」と話した。「なんとか裏口から逃げ出すことができた」。

アフガニスタンの特殊部隊と警察が、施設に立てこもった戦闘員たちの掃討に当たった。戦闘は、当局者らが鎮圧したと語った時間よりもかなり後の夕刻まで続いた。

地元知事の報道官は、襲撃犯は5人いたが全員死亡したと語り、6人いたとする前の発表を修正した。

ISは系列のアマク通信を通じ、「ジャララバードの英国、スウェーデン、アフガン組織を標的にした」と述べた。

20日夜には、アフガニスタンの首都カブールにある高級ホテル「インターコンチネンタルホテル」が反政府武装勢力タリバンのメンバーによって襲撃され、外国人を中心に少なくとも22人が殺害された。

セーブ・ザ・チルドレンの反応

セーブ・ザ・チルドレンは今回の襲撃を受けた発表文で、「深い悲しみをもって」職員3人が死亡したことを確認したと述べた。このほか4人が負傷したという。

これに先立ち同団体は、アフガニスタン全土で活動を一時停止し、事務所を閉鎖すると発表していた。

しかし、「安全だという確信が得られ次第、我々の事業、命を救う仕事を再開するとの決意」は変わらないとも述べている。

セーブ・ザ・チルドレンのアフガニスタンでの活動は1976年に始まり、現在は16州でプロジェクトを実施している。

同団体によると、アフガニスタンでこれまでに70万人以上の子供が援助を受けたという。


なぜアフガニスタンで慈善団体が標的にされるのか――アシフ・マルーフ記者、BBCアフガン

反政府勢力による攻撃の危険に常時さらされるアフガニスタンは、援助団体職員にとって最も危険な国の一つだ。近年では攻撃がかなり頻繁に起きるようになっている。

援助団体は以前、常勤あるいはプロジェクトごとに雇われた職員数万人を抱えていたが、2014年に外国の戦闘部隊が撤退して以来、職員の数は激減している。

アフガニスタン政府によると、外国の援助団体の職員は現在、カブールや主要都市を中心に900人余りいるだけだという。

職員の安全に関するデータベース、「エイドワーカー・セキュリティー・データベース」によると、1997年から2014年末にかけて450人以上の職員が殺害されたか、襲撃を受けたり、拉致されたりしている。

「イスラム国」は、援助団体の職員を西側諸国の代表と見なし、命を奪おうと攻撃する。タリバンは、捕虜の交換目的で拉致しようとすることが多い。このほか、身代金目的の犯罪集団もいる。

援助団体職員が減ると、アフガニスタンで必要不可欠な支援を受けられる人は少なくなる。政府の手が及ばないへき地では特にそうだ。


(英語記事 Afghanistan attack: Save the Children suspends programmes

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42813972

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