政治・経済 or 社会

2018年2月13日

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栁澤明 (やなぎさわ・あきら)

日本エネルギー経済研究所研究主幹

慶應義塾大学大学院修了。1996年日本エネルギー経済研究所入所。2009年国際エネルギー機関 Energy Analystを経て、2012年より現職。専門は定量モデル分析・見通し、統計解析。

 石油需要は、ZEVの普及動向によっては遠からず減少に転じうる。しかし、石油需要ピークケースは、想定しているZEVの普及が相当に急進的であることから、極めてチャレンジングであり、石油需要は容易には減少しない可能性を示しているとも解釈できる。この想定でも、50年には石油が今日と大差ない規模で求められることを見過ごしてはならない。

 将来を過度に悲観することで供給投資がおろそかになれば、それこそが石油離れを─エネルギー安全保障を脅かしながら─誘発することになりかねない。中東原油依存度の高まりによる安定供給リスクも鑑みれば、産油国自身の取り組みのみならず、資源金融や出資といった形での消費国側の役割も重要であり続ける。同時に、やや停滞の懸念も伝えられるものの、サウジアラビアの〝Saudi Vision 2030〟に代表される産油国の経済構造改革の取り組みを、消費国が支援することも必要である。

  
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◆Wedge2018年2月号より

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