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2018年2月5日

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北朝鮮は4日、平昌冬季五輪の代表団に金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長を派遣すると韓国側に伝えた。金氏は形式的な国家元首を努めており、五輪を機に緊張緩和の気運が高まるなか、過去4年間で最も高位の北朝鮮関係者による訪韓となる。

韓国統一省によると、金氏が率いる代表団22人は9日に韓国入りする。五輪開会式では、南北の選手団が同じ旗を掲げて入場する予定となっている。

平昌五輪は、9日から25日までの開催予定。北朝鮮の参加表明は、核・ミサイル開発で国際的な圧力と制裁に直面するなかでの外交戦略の一環とみられている。

4日には、アイスホッケー女子の韓国・北朝鮮合同チーム「コリア」がスウェーデンとの練習試合を行ったが、1対3で敗れた。合同チームにとっては初めて、かつ五輪前で唯一の練習試合となった。スウェーデンとは五輪期間中に再度対戦する予定。

韓国大統領府、青瓦台の高官は匿名でBBCに対し、金永南氏の派遣は、緊張緩和を進めようとする北朝鮮の意思と真摯な態度を反映するものと受け止めていると語った。

統一省によると、北朝鮮の代表団は金氏と高官3人、随行員18人で構成される。開会式に代表団が出席するかどうかは明らかにされていない。平昌は韓国東部の山岳地帯に位置する。

米紙ワシントン・ポストによると、北朝鮮で約1年半にわたって拘束され、帰国後間もなく死亡した米国人学生オットー・ワームビアさんの父親、フレッド・ワームビアさんがマイク・ペンス副大統領の招待客として開会式に出席する。

ワームビアさんと妻のシンディーさんは、先月30日にドナルド・トランプ大統領が連邦議会で行った一般教書演説にも招かれ出席している。

核攻撃力を誇示しようとミサイル発射実験を繰り返してきた北朝鮮は、平昌五輪への参加表明によって融和姿勢への大きな転換を見せた。

きっかけとなったのは、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が先月発表された新年の辞で、南北対話と五輪への選手団派遣に意欲を示したことだ。

北朝鮮の選手たちはアイスホッケーのほか、スキーやフィギュアスケートにも出場する。選手団に加えて、応援団や芸術団も韓国を訪れる。

しかし、五輪開会式の前日となる8日に北朝鮮が大規模な軍事パレードを予定していることが明らかになるなど、一部には緊張緩和を妨げる動きもすでに見られる。

軍事パレードに関する否定的な報道が相次ぐなか、北朝鮮は自国の計画に異議を唱える権利は誰にもないとして、韓国と合同で開く予定だった文化的催し物をキャンセルした。

一方、韓国と米国は、北朝鮮が毎回激しく反発している米韓合同軍事訓練について、五輪・パラリンピック開催中は延期するものの、終了後には再開することで合意した。

(英語記事 North Korea to send ceremonial head Kim Yong-nam South

提供元:http://www.bbc.com/japanese/42941182

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