ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2018年2月8日

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小川大介 (おがわ・だいすけ)

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。学生時代から大学受験予備校、大手進学塾で受験国語の看板講師として活躍。難関中学、国公立大学医学部などへ多数の合格者を送り出す。2000年、さらなる学習指導の理想を追求し、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。著書に『小川式[声かけ]メソッド』(宝島社)、『中学受験 基本のキ!』(共著:日経BP社)、『頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)、『論理力は小学6年間の国語で強くなる』(かんき出版)など。今年10歳になる男の子の父。

 くり返しになりますが、タイプは個性ですから優劣はありません。

 「そんな傾向があるかもしれないなぁ」ぐらいの理解で十分です。

 大事なことは、自分自身から一歩離れて、自分の姿を第三者的な目で見てみようとすることです。自分を少しなりとも客観視することで、自分自身の軸のようなものが見つかり、そのことが、子どもをありのままに「認める」心のゆとりを生んでくれるからです。

 特にお母さん方は、「母子一体化」が起きやすいので、知っておくと良い技術です。

 また部下教育に全力投球している熱血型の上司の方も知っておくと良いでしょう。

「見守る」ための心のありかた

 次に「2.見守る」ですが、これは本当に言葉の通りです。子どもが子どもなりに活動している様子を、こちらから操ろうとか止めようとか思うことなく、ただただ見守ることです。目を離すことなく、心を離すことなく、見守るのです。

 ただし、この「見守る」というのも、「守る」という心が親には当然備わっているために、知らず知らずのうちに「監視」になってしまうということを理解しておくことがポイントです。

 言い切ってしまうなら、親の自然な感情に任せている限り、子どもへの目線は「監視」になって当然なのです。

 かけがえのないわが子がそこにいて、目を向けるだけの親としての気力と時間がある限り、気持ちも体もわが子の方に向かうのは当たり前のことです。

 で、向けば向くほど「怪我してほしくない」「他の人に迷惑かけて欲しくない」「せっかくなら意味のある時間を過ごして欲しい」など、大人のリスクヘッジや配慮や欲などが、飛び交うわけです。

 保護者としてのこうした気持ちの動きを理解した上で、口や手を出したくなる気持ちを静めて見守ります。そんな成長をするんだ、そんなことが出来るようになったんだ、と温かく見守ります。

 すると、子どもは安心して自分を発揮できるようになります。

「待つ」とは結果を求めない心のこと

 最後に「3.待つ」。

 本人自身の行動や心の動きを、待ちます。言い換えれば、結果を求めないということです。子どものあるがままを「認め」、本人なりの成長を「見守り」ながら、さらに本人を信じて待つのです。

 受験に限らず、成長の過程では様々な「〆切」がやってきます。〆切があれば、「間に合わせなければ」という思いが顔を出しますから、手を引っ張りたくなります。そこをいかに待つか、待てるかが勝負です。

 あと伸びする子というのは、待ってきてもらえた子です。主導権を自分に託してもらえてきた経験が、自分の足で歩く力を育ててくれるからです。

 だから、待つ。「待つ」と決めて、待ちます。親としての訓練だと思って待ちます。

 続けているうちに、ふっと心が軽くなる時がやってきます。「あ、この子は大丈夫だな」という確信を持つことができる時がやってきます。

 心のゆとりが訪れるのです。

 その時お子さんはきっと、自分の好奇心の赴くままに熱中し、親の予想を超えた成長を見せてくれることでしょう。

 次回は、忙しい毎日の中でも実践できる「時短子育て術」についてお話ししたいと思います。
 

  
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