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2018年2月14日

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イスラエル警察は13日、汚職疑惑を捜査していたベンヤミン・ネタニヤフ首相について起訴を求めると発表した。2つの事件について贈収賄、詐欺、信義誠実原則違反などの罪で立件するだけの証拠が得られたという。同首相は、疑いに根拠はなく、首相として職務を遂行し続けると表明した。

イスラエル警察によると、ネタニヤフ首相はイスラエル紙イエディオト・アハロノトの編集責任者に対して、好意的な報道と引き換えにライバル紙への規制を強めると申し出た疑い。警察は、同紙のアルノン・モゼス編集局長も起訴すべきだと主張している。

警察はさらに、2009年に就任したネタニヤフ首相は米ハリウッドの実力者アルノン・ミルハン氏などの支援者から、少なくとも100万シェケル(約3000万円)を受け取った疑いでも、起訴が相当だと表明した。

地元紙エルサレム・ポストは、ミルハン氏の米国査証(ビザ)取得を手伝うのと引き換えに、首相は金銭のほか、シャンペンや葉巻も受け取ったと伝えている。

警察によると、ネタニヤフ首相はミルハン氏から金品を受け取った後、海外からイスラエルに帰国し定住するイスラエル人は10年にわたり納税が免除されるという「ミルハン法」の成立を促したが、後に財務省がそれを阻止した。

警察はさらに、首相はオーストラリアの大富豪ジェイムズ・パッカー氏に関する事件で、詐欺と信義誠実原則違反の疑いが問われていると明らかにした。

イスラエルのチャンネル10は昨年12月、当局の調べに対してパッカー氏は、首相とサラ夫人に贈り物をしたと話していると伝えた。

警察の発表を受けてネタニヤフ首相は、テレビ出演し、一連の疑いを立件しても「手ぶらで終わる」と無実を主張した。

イスラエルのメディアは、警察が首相を数回にわたり事情聴取していると伝えている。

今後の展開

ネタニヤフ首相を起訴するかどうかの判断は、最終的にはアビハイ・マンデルブリト検事総長に委ねられる。決定には数カ月かかる可能性もある。

アイェレト・シャケレト法相は、起訴されたからといって首相が辞任しなくてはならない理由にはならないと述べた。

ネタニヤフ首相もテレビ出演で、自分は職務を続けると言明した。

次の総選挙は2019年11月の予定。首相が率いる連立政権には対立も多いが、今回の起訴勧告が解散総選挙のきっかけになることはないと、首相は自信を示した。

ネタニヤフ氏の反応は

テレビ出演したネタニヤフ氏は、「私はこれまで、少なくとも15回、調査や取り調べを受けてきた。今回のような大々的な警察勧告につながったものもあるが、いずれも全て、何の成果もなく終わった。今回も手ぶらで終わる」と強調した。

68歳のネタニヤフ氏は、1996年から1999年の間と、2009年以降の計12年、首相を務めている。

第1次政権の当時、警察は首相とサラ夫人が国への寄贈品を着服したとして起訴を勧告したが、不起訴に終わった。

2015年7月には、私用目的で民間業者を公金で雇ったと批判されたが、これも起訴にはつながらなかった。

(英語記事 Israel PM Netanyahu faces corruption charges

提供元:http://www.bbc.com/japanese/43054302

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