仕事の失敗を実力に変えるメンタルトレーニング講座

2018年3月24日

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大儀見 浩介 (おおぎみ・こうすけ)

メンタルトレーニングコーチ

1979年、静岡県清水市生まれ。東海大学第一中学校サッカー部時代に全国優勝を経験。東海大学一高では主将として鈴木啓太選手とプレー。東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング) を学ぶ。現在はスポーツ、ビジネス、教育、行政など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導。年間250本の講演活動を行う。12年、メンタルトレーニングを広く伝えるため株式会社「メンタリスタ」を立ち上げ、代表取締役に就任。静岡県スポーツ振興推進審議会委員。帝京平成大学非常勤講師。

 人は誰でも日常生活のなかで、知らず知らずのうちに多くの独り言をつぶやいているものです。ふっとつぶやく言葉や心の声。ありますよね。第7回の「胸をはってポジティブな言葉を習慣化する」でも後半で書きましたが、今回はさらに踏み込んで、言葉の力の活用法をお伝えしたいと思います。

気持ちの切り替えに有効! セルフトーク

(Ben-Schonewille/iStock)

 皆さんは、突然の雨にどんな言葉をつぶやきますか? 満員電車のなかで、目の前の座席が空いたときは? また、その座席に座った瞬間は? 予想外の仕事を依頼された時は? 家に帰って、お風呂で湯船につかった瞬間は?

 このような日常生活のつぶやき、独り言をセルフトーク(自己会話)と呼びます。皆さんは普段、知らず知らずのうちに、たくさんのセルフトークを行っているはずです。ただ、これらのつぶやきは普段は無意識のなかでスルーされているので、自分でも気がつかないかもしれません。
アメリカの心理学者シャド・ヘルムステッター博士の研究では、人間のセルフトークの77%がネガティブなものだという結果が出ています。

 たぶん、「マジかよ…」「なんでだよ…」「無理」「できない」「めんどくさいな」「だるい」、といったような言葉だと考えられます。皆さんはいかがですか?

 また皆さんの周りに、このようなネガティブなセルフトークが口癖になってしまっている人はいませんか? これらのネガティブな言葉は、そのまま頭のなかのイメージとつながっていますから、ネガティブなイメージを作り上げ、ネガティブな行動につながってしまいます。姿勢や表情、仕事の内容、企画の質、創造性の欠如…。もったいない限りです。

大切なのは教示的セルフトークと動機づけセルフトークの使い分け

 スポーツの世界ではセルフトークの研究がなされており、エキスパートと呼ばれるトップアスリートたちは、ポジティブなセルフトークが多いことが報告されています。

 苦しい局面を乗り越えてきた選手たちや、逆境に立たされ困難を乗り越えてきた選手たちは、ポジティブなセルフトークの効果とその力の素晴らしさを身をもって体感し、自分の心をコントロールするためのテクニックとして磨いてきたのです。

 セルフトークは、特に気持ちの切り替えに有効な手段です。どうしても引きずってしまうネガティブなイメージや、もやもやした気分やイライラを、セルフトークを用いて切り替えていくのです。

 ポジティブなセルフトークには3つの種類があります。

①教示的セルフトーク
→自分への指示・教示になります。

②動機づけセルフトーク
→やる気を高めたり、心に火をともす言葉です。
さらに、上の①と②にはそれぞれ、

③ 肯定的セルフトーク
→「OK!」「GOOD!」「いいぞ!」など自分自身を柔軟に受け入れる言葉もあります。

 ネガティブなセルフトークはこれらの逆、非教示的セルフトーク・非動機づけセルフトーク・否定的セルフトークとなります。

 マトリックスで図示すると以下のようになります。

 このように、セルフトークには種類があるのですが、大切なことはポジティブなセルフトークを意識して使っていくことです。心が揺れ動いた時、疲れを感じた時、そわそわした時などは、セルフトークを用いてイメージも行動も即座に切り替えていくトレーニングを行っていくのです。

 少しずつ続けていくことで、自然に気持ちが切り替えられるようになっていきます。

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