2024年4月20日(土)

日本を味わう!駅弁風土記

2011年2月17日

 ところで、静岡県富士市に伝わる竹取物語は、冒頭の内容とは少し違うそうな。姫は帝と数年間ほど共に暮らしたり、姫は月の都の人ではなく富士山の仙女であり、つまり姫が帰る場所は天ではなく富士山であり、その山頂には大きな池があり、その中に姫が暮らす宮殿があるのだという。

 物語が成立した千数百年前の富士山には、噴煙が立ち昇っていたり、山頂に大きな池があったりしたのだろうか。東海道新幹線の車窓からよく見える日本一の山を、最も近く大きく眺められる新富士駅付近で二十数年の歴史を刻んできた駅弁「竹取物語」には、駅弁や鉄道が刻む百数十年の時を超越する、富士山のように大きな物語が流れている。

※次回は、3月3日(木)更新予定です。
どうぞお楽しみに!

福岡健一さんが運営するウェブサイト「駅弁資料館」はこちら
⇒ http://eki-ben.web.infoseek.co.jp/


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