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2018年4月3日

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男の子でも性被害に遭う

――ウェッジの読者は男性が多いので、父親が子どもの性教育に関して気をつけたいことをお願いします。

染矢:そうですね、男の子を持つお母さんからは講演の後に「パートナーと話し合いたい」という声が多いです。男の子の性についてはお母さんはわからないこともあるので、性器の洗い方とかマスターベーションについて、きちんと伝えられるといいですよね。男の子は特に、性器のかたちや大きさについての悩みが多いので、その悩みを聞いてあげられる身近な大人であってほしいなと思います。

――子どもは深刻に悩んでいることもありますもんね。

染矢:あとは(性暴力やデートDVについて)「女の子だから心配」という人が多いですが、女の子だから心配で男の子だと安心かといえばそうではないですよね。男の子でも性被害に遭うことはあります。また、女の子を持つ親御さんには「意思表示をきちんとすることを教える」「その子が表示した意思を尊重する」こと、それがその子の自信につながると伝えます。

なぜ? 意思表示が苦手な女の子

――女の子の意思表示については、今日何度か話題に出たと思います。それは、意思表示をしない女の子が多いということなのでしょうか?

染矢:恋愛や性について、主体性がなく受け身な女の子はとても多いと感じています。難しいのは普段は自分の主張をできている子でも、性的な場面では意見を言えなくなることがあるということです。

――「女の子は受け身なほうがかわいい」「意見を言うと生意気に見える」という社会的な刷り込みの影響も大きいのかなと思います。

染矢:そうですね。男の子の話はなんでも「すごいね!」って聞くとか、聞き役に回るのがモテテクと雑誌に書かれていたり。

――女の子だって自慢したいし「すごい!」って言ってほしいですよね(笑)。

染矢:そうですね(笑)。男女で体の違いはありますが、育てる中で男女差よりもその子自身の個性を大切にするのが大切なのかなと思います。

「性的好奇心を抑える」よりも大事なこと

――それから、性別にかかわらず相手を性的に加害してしまう可能性というのはあると思います。そういった質問は保護者の方からありますか?

染矢:「将来子どもが相手を傷つけないためには何が必要ですか」というような質問はあります。答えとしては、「相手の意志をきちんと確認する」こと。

――性的な好奇心を我慢しろと言うのではなく、相手の意志をちゃんと聞きましょうと。

染矢:性的な関係は自分が性欲を解消するために行うのではなく、パートナーシップを深めるために大切なこと。だからそこに至る前の経緯が大切で、もちろんお互いの意思を確認し合わないといけない。その認識が深まっていけばいいと思います。

今回のポイント
・性教育は恋愛教育、心の教育でもある
・性的好奇心を否定するのではなく、他者への想像力を育むことが大事
・「パートナーがいるかいないかで、その人の価値は変わらない」


  
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