実践者・中村龍太が考える「カシコイ副業」

2018年4月6日

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中村龍太 (なかむら・りゅうた)

複業家・ポートフォリオワーカー

1964年広島県生まれ。大学卒業後、1986年に日本電気入社。1997年マイクロソフトに転職し、いくつもの新規事業の立ち上げに従事。2013 年、サイボウズとダンクソフトに同時に転職、複業を開始。さらに、2015 年には NKアグリの提携社員として就農。現在は、サイボウズ、NKアグリ、コラボワークのポートフォリオワーカー。2016年「働き方改革に関する総理と現場との意見交換会」で副業の実態を説明した複業のエバンジェリストとして活躍中。

必ずしもプレイヤーにこだわる必要はない

 NHKの番組の、未来の話でもう一つ興味深いメッセージ……。「創造性の追求が新たな義務になったのだ」「ロボットになりたくない、人間でいたいという話ではない」「創造的であれ! さもなければ死ねと迫られているのだ」「いつも自分が得意なことは何かと自分自身に問いかけなくてはならない」「それがストレスと緊張を生むため今の社会では燃え尽きてしまう人が大勢いる」。

 僕は、自分の会社として、昨年コラボワークという屋号をつけ、自分のできること、好きなこと、興味のあることを世間にぶつけながら、共感してもらえる人々がどれくらいいるのか探求することに夢中だ。その中でも「複業」をコトにした講演・相談の引き合いは、おかげさまで多くなってきた。

 ただ、僕が創造的で楽しいと思っている6人1組でパエリア作りながら、今流行の書籍「ティール組織」的な体験する「パエリアチームワークアクティビティ」は、八尾市環山楼塾で行っただけ……もっとわかり易く伝える必要がある。好きの延長線でも、これを成り行きではなく、ガッツリやり続けるのは簡単ではない。未来のプレイヤーが、食べることを前提にすると結構つらそうだ……今はかっこいいプレイヤーとしての職業だが未来はそうでないかもしれない。

 でも、こう考えたらどうだろう。レイバーはワーカーになれ、ワーカーはプレイヤーになれ……ではない。やりたければ、または、する必要があれば、僕がNKアグリとしてのレイバー、サイボウズとしてのワーカー、コラボワークとしてのプレイヤーのように、同時に選択すれば良いと思うのは自分だけだろうか。

BrianAJackson/iStock

副業は「幸せ」を探求するための手段

 ここまで、未来の働き方を語ってきた。僕は、どうやら世界中で、何かよくわからない次の世界に向かっている過渡期だということを確信した。なぜなら、僕の近くに、そういう振る舞いをしている人たちがいるからだ。例えば、プロブロガーの藤沢篤さん。千葉県金谷においてコラボワークのアクティビティで偶然にあった若者だ。ブログだけで食べて生きて、しかも海外にも旅行に行く。

 その藤沢さんから見た僕の働き方はどう見えるのか? 書籍で表現してみようということで彼と一緒に『フク業もせずに、働き方改革なんてできるわけないじゃん!』を出版した! 彼の働き方はこれを見るとまさにプレイヤーだ! この本に書かれている対談で興味深かった彼の課題発言! ……「モチベーションの管理」。ワーカーの会社の役割・指示により働くということから解放された反面、それがないプレイヤーの働くモチベーションをどうコントロールするか……未来の働き方の一つの現象にみえる。

 さて、従来の働くということから解放される時代、そして、ベーシックインカムも検討される時代……生きる意味はどこにあるんだろう。僕は、人は働きたい生きものと信じたい。今、働き方でモヤモヤするのは、ワーカーで得るものの機会が狭すぎるから……。それは、言われたことをして、それを行ったことでの対価、お金をもらうための小さな会社の器。働くという全体からいうと一部の受け皿にしかなっていないという解釈……「生きるように働く」というにはあまりにも小さすぎだ。

 何かを学ぶため、人脈を作るため、スゲーと言われたいため、ありがとうをもらうためなど、働く意味は100人いたら100通りありそうだ。もう戻れないAIやロボットにとって代わる時代。今の働き方、生き方を超えた幸せを探求するための手段……それが、「カシコイ福業」だ!

  
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