世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年4月20日

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 日本は西側に属することになっているが、今回の件ではG7の中では日本だけがロシアへの対応をしておらず、5月には安倍総理の訪ロが計画されている。日本の対ロ政策は、国際的に孤立した浮いた存在にならないよう、注意して行われる必要がある。

 各国とも情報機関は秘密工作、非公然活動を行う、しかし、その際にはいわゆる「もっともらしい否認可能性(plausible deniability)」を確保しておくのが原則である。ソ連が軍用に開発した神経剤ノビチョクを使い、ロシアの元工作員の暗殺を企てるなど、ロシアの情報機関はplausible deniabilityを気にせずやりたい放題をしているきらいがあり、抑止する必要がある。それには、外交官の追放にとどまらず、プーチンとその取り巻きに打撃を与える経済制裁が効果的であろう。そのような内容の制裁が、4月6日に、米財務省により発表された。米大統領選挙への介入などを理由とするものであるが、7人のオリガルヒとその所有会社12社、ロシア政府高官17名、国営兵器貿易会社とその子会社の銀行が、米の管轄下にある資産凍結などの対象とされた。これは、相当きつい措置であると言える。

 なお、クリスパル父娘は、意識を回復し生命の危機を脱したとのことである。両名への事情聴取が進むに従い、事件の真相解明が進むものと思われる。

  
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