World Energy Watch

2018年4月13日

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米国の燃費基準

 CAFE(Corporate Average Fuel Economy)‐企業平均燃費と呼ばれる米国の燃費規制は、乗用車とSUV、ピックアップなどの小型トラックを対象に、乗用車、小型トラック別に車の大きさ(車体の長さと車軸間の幅を掛けた面積)に基づく燃費基準の達成を、各自動車会社に求めている。

 2012年オバマ政権下のEPAとNHTSAが2017年から25年型車までの新たな規制値を定め、より厳しくなる2022年から25年型車までの基準については技術的に達成可能か評価を行うことを決めた。先に17年から25年までの規制値を定めていたカリフォルニア州など13州も連邦規制基準を受け入れ、連邦基準での規制を行うことに一本化された。

 2022年から25年までの規制基準は、表-1の通りであり、2025年のEPA規制値は燃費に換算すると1ガロン当たり54.5マイル(1リットル当たり23.2キロメートル)になる。理想的環境で計測される数値なので、実際の走行では1リットル当たり約17キロメートルに相当する値になるとされている。

 小型トラックの規制値は乗用車よりも緩和されているが、大型ピックアップなども含まれることから、小型トラックの規制値達成率が乗用車よりも悪くなっている。米国ではSUVなど小型トラックに消費者の嗜好が移っており、2014年に自動車販売の53%を占めていた小型トラックは15年に59%、16年62%、17年67%と上昇を続けている。今年も現時点で販売台数の約3分の2を占めている。利益率が相対的に高い小型トラックの販売台数の増加は、メーカーの利益額を押し上げているが、CAFE規制基準の達成はより厳しくなる。自動車業界がトランプ政権に規制基準変更を嘆願した背景には、小型トラックの販売増により2025年の規制基準達成が厳しくなりつつあることがある。

 EPAによる2017型車のメーカ毎の実績値は、図‐2の通りだが、実際の走行に近い数字が示されており、規制値計測の試験方法による燃費より悪化した数字が示されている。

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