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2018年4月13日

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ドナルド・トランプ米大統領は12日、シリアを軍事攻撃するかどうか「もう間もなく」決定すると発表した。

トランプ大統領は記者団に対し、首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマで化学兵器が使用された疑惑を受けて、自分もスタッフも状況を「とても、とても真剣に」検討していると話した。

西側諸国は軍事攻撃に向けて準備を進めていると考えられている。一方、シリア政府を支援するロシアは、こうした動きに反対している。

ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、米露間で戦争が起こる可能性を「除外できない」と発言。記者団に対して12日、「最優先事項は戦争の危険性を避けることだ」と述べた。

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この日にはフランスのエマニュエル・マクロン大統領が、シリア政府がドゥーマ攻撃に化学兵器を使用した「証拠」を得ていると話している。

英国のテリーザ・メイ首相は、閣僚会議で「さらなる化学兵器使用を避けるため」、シリアに対する「何らかの措置を行う必要がある」ことが確認されたと明らかにした。

メイ首相は12日夜にトランプ大統領と電話会談し、この件に対して「緊密に連携していく」ことで一致した。また、トランプ大統領はマクロン大統領とも協議するとしている。

国連安全保障理事会でも、臨時会合を開く予定。

トランプ大統領のこれまでの発言

ドゥーマ攻撃翌日の8日にトランプ大統領は、「残虐行為」の責任は、シリア政府を支援するウラジーミル・プーチン露大統領にあると述べている。

また、英仏首脳から対抗措置への支持を取り付けるため、南米訪問の予定をキャンセルした。11日にはミサイルが「やってくるぞ」とツイッターに投稿したが、翌12日には「シリア攻撃がいつになるとは一度も言っていない」とあらためてツイートした。

「今すぐかもしれないし、そうではないかもしれない! いずれにしろ、僕の政権下の米国はこの地域からイスラム国を見事追い出した。『ありがとうアメリカ』はどうした?」と大統領は書いた。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/984374422587965440

さらに同日、ホワイトハウス記者団に対しては、「今日これからシリアについて会議を開く。(中略)もっと決定しないとならないから、もう間もなくだろう」と話していた。

12日には、ジェイムス・マティス米国防長官が下院軍事委員会で、「化学兵器攻撃があったと私は思っている。今は具体的な証拠を探している」と述べた。

ドゥーマで何が起きたのか

シリアの反政府活動家たちや救急医療関係者は、シリア政府軍が7日、ドゥーマに毒性のある化学物質が詰め込まれた爆弾を落とし、数十人が死亡したと主張している。これに対し同国のバッシャール・アル・アサド大統領は、疑惑を否定している。

化学兵器禁止機関(OPCW)は、証拠収集のためシリアに査察チームを間もなく派遣する予定。

また、犠牲者から得た検体から塩素と神経剤の陽性反応が出たとの証言が米国の政府関係者から出ている。

ドゥーマは首都ダマスカスの近郊では反政府勢力の最後の牙城となっていた。現地活動家によると、先に交わされたロシアと反政府勢力の合意に伴い、反政府側の指導者たちは町から撤退しているという。

ロシアの立場は?

ロシアは化学兵器使用の疑惑について、西側諸国の介入を正当化するための「挑発行為」だとしている。

ロシア高官は、駐シリア露軍を狙うミサイルは迎撃するし、発射場所を攻撃すると警告している。

プーチン露大統領は11日、分別が優勢となり、状況が安定することを望んでいると話した。

(英語記事 US decision on Syria action 'soon' - Trump

提供元:https://www.bbc.com/japanese/43748702

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