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2018年4月26日

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中国科学技術大学の研究チームは25日、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の山が部分的に崩落し使用不可能になっているとの判断を示した。

実験場では2006年以来、6回の核実験が実施されている。昨年9月に行われた実験の後、一連の揺れが観測されており、実験場の山の一部の崩壊につながったと専門家たちは考えている。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は21日に核・ミサイル実験の停止を表明している。

27日には10年以上ぶりの南北首脳会談が予定されているほか、史上初の米朝首脳会談が近く行われる見通しとなっている。

中国科学技術大学による今回の調査は、米地球物理学連合の地球物理学研究レターに掲載される予定。

調査によると、昨年9月の核実験の8分半後に、「核実験の場所に向かって現場でほぼ垂直な崩壊」が発生したという。

豊渓里は山が連なる北朝鮮の北東部に位置し、万塔山の地下に作られたトンネル網の中で実験は行われた。

中国科学技術大学のウェブサイトに掲載された調査についての1ページの要約では、「崩壊の発生により、万塔山の地下構造は今後の核実験には使用できないと、判断されるべきだ」と結論付けていた。

しかし、調査に関する最終的なピアレビュー(査読)を経た論文からは、この部分は削除されており、代わりに、「実験場内の崩壊によって放射線物質が漏れ出る可能性を注意深く監視する必要がある」と述べられている。

論文の筆頭著者、温联星教授は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、発表される論文で実験場が使用継続できるかどうか結論は述べないと語ったが、理由は明らかにしなかった。

今回の論文と類似した調査結果が、地球物理学研究レターに先月掲載された吉林省地震局の論文でも示されている。地震局のチームは、爆発が「空洞を作り出し、上にある石で作られた『煙突』を損壊した」ことが崩壊につながったと指摘した。

吉林省地震局は、崩壊によって実験場が使用不可能になったのかについては判断を示さなかった。

万塔山のトンネルが崩壊した可能性は以前から指摘されており、昨年9月の大規模な核実験の後、中国の科学者たちが懸念を表明していた。

米地質調査所は、核実験による最初の揺れから約8分後に2度目の揺れを観測し、空洞が「崩壊」したことによるものだと判断した。

その後、12月にも余震が2回観測されており、周囲の山々の地盤が弱まっている懸念が高まっていた。

(英語記事 North Korea test site could be unusable after collapse - Chinese scientists

提供元:https://www.bbc.com/japanese/43903175

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