Washington Files

2018年5月3日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

司法副長官解任という強行手段

 さらに取りざたされているのが、大統領自身が、局面が悪化してきた場合に最後の切り札として、ロシア疑惑を含む一連の捜査の指揮責任者であるロッド・ローゼンシュタイン司法副長官の解任という強行手段に打って出るかどうかだ。

 大統領はローゼンシュタインに対してはかねてから、ロシア疑惑捜査に関連して、大幅な捜査権限をロバート・モラー特別検察官にあたえてきたことを根に持ち、一時解任を真剣に検討してきたと伝えられてきた。しかし、今回そのローゼンシュタインがFBIによるコーエン氏強制捜査にお墨付きを与えたことが明らかになったことで、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどの有力紙が、いよいよ同氏解任の時期が切迫してきたことを報じている。

 これに対し、米議会は与党共和党有力議員も含め大半の議員たちが、国民の猛反発は不可避として、大統領による解任措置に反対態度を表明している。

 米国外に目を転じると、世界の関心は、ひとまず無難に終了した朝鮮半島の非核化問題をめぐる韓国・北朝鮮の南北首脳会談に続いて6月上旬に迫った史上初の米朝首脳会談の行方に一手に集まっている。この会談に臨むトランプ大統領としては、ぜひ開催にこぎつけ、できれば世界を驚かせるような実のある華々しい成果を会談から導き出すことで、広がる一方の“内憂”からマスコミの目をなんとかかわしたい心境だ。そのためにも、会談準備に取り組む今後数週間のホワイトハウスの動向をとくに注視する必要がある。

  
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