BBC News

2018年5月7日

»著者プロフィール

ロシアの首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなどで5日、大規模な反ウラジーミル・プーチン大統領デモが行われ、野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が拘束された。プーチン大統領は7日に4期目の宣誓式を行う予定で、デモはこれに反発するもの。報道によると、ロシア全土で少なくとも1000人のデモ参加者が逮捕された。

ナワリヌイ氏はデモの計画と警察に抵抗したかどで逮捕されたが、翌6日には釈放された。両都市でのデモは当局の許可を得ていなかった。

モスクワのプーシキン広場で行われたデモでは、参加者が「打倒ツァーリ(ロシア語で皇帝の意、プーチン氏を指す)!」「プーチンのいないロシアを!」などのスローガンを叫んだ。サンクトペテルブルクでも「ツァーリを牢屋に!」といったスローガンが叫ばれた。

またツイッターでは、活動家たちがロシア語で「彼は私たちのツァーリではない」のハッシュタグを使用した。

一方、親プーチン派の国家解放運動(NLM)もこの日、モスクワで対抗デモを行った。

ナワリヌイ氏とは?

汚職撲滅運動家のナワリヌイ氏は、議員ではないものの、2011年の議会選挙以降、プーチン大統領と幹部への抗議活動を行っている。

3月に行われた大統領選では、公金横領事件で有罪判決を受けたことを理由に出馬申請を却下されている。同氏はこれは、政治的な意図による判断だと否定している。

これまでにも様々な抗議活動やデモで拘束されており、釈放までには通常、数週間がかかっている。

報道によると、ナワリヌイ氏は今回、モスクワでのデモ参加のために前日夜まで所在を明らかにしていなかった。

モスクワ市当局が5日、市民に対し不許可のデモに参加すると「悪い結末」を招くと警告した際、ナワリヌイ氏はツイッターで「それなら私は皆さんに、デモに参加しないことでの悪い結果を警告しよう」と反撃した。

「家にいたらプーチン派閥がロシアを引き裂き、あなた個人の未来を奪うだろう」

<おすすめ記事>

デモの目的は?

プーチン大統領は3月の大統領選で76%の得票率を獲得し、過去最高の結果で圧勝した。

同大統領は2000年以降、2008~2012年の4年間の首相時代を含めて実質的にロシアを支配している。他国では通常、大統領職は2期が上限となっている。

同氏の長期政権への怒りは、選挙での不正疑惑でさらに高まった。3月の選挙では、複数の国際監視団から多くの不正行為が報告されている。

5日のデモの規模は?

独立系NGO(非政府団体)のOVDインフォによると、ロシアの19都市で合わせて1029人が逮捕された。うちが半数近くがモスクワだという。

ただしこの数には混乱が生じており、例えば西シベリアのクラスノヤルスクではOVDインフォは35人が逮捕されたとしているのに対し、50人や「少なくとも10人」といった報告も出ている。

警察の発表によると、モスクワでのデモ参加者は約1500人だった。一方、ロイター通信は「数千人」が参加していたと伝えている。

中部エカテリンブルグのエフゲニー・ロイズマン市長は、同市でのデモ参加者は少なくとも5000人だとツイッターで発言した。

プーチン大統領が3期目を開始した2012年にも大規模な抗議デモが起こっており、今回もこうした混乱につながるとの懸念が出ていた。

(英語記事 Police seize Navalny at Putin protest

提供元:https://www.bbc.com/japanese/44026692

関連記事

新着記事

»もっと見る