BBC News

2018年5月11日

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米国は10日、イラン人6人とイラン企業3社に対し経済制裁を発動した。米国は制裁対象となった個人や企業を、イラン革命防衛隊(IRGC)と結びついているとしている。

スティーブン・ムニューシン米国務長官は制裁が、IRGCの「悪意ある行為」に何百万ドルにもおよぶ資金援助を行ってきた個人や企業を対象にしていると述べた。

イラン中央銀行も、米ドルで寄せられた資金援助をIRGCが受け取れるよう助けたと非難されている。

米財務省は制裁対象の具体名を明かさなかったが、全員がイラン人だったと話した。

アラブ首長国連邦(UAE)と連携して実施された制裁は、米国の人や組織がIRGCと取引するのを禁止する。

ムニューシン氏は声明で、「地方各地の支部に対する資金援助や武装提供を含む(IRGCの)悪意ある行為のために米ドルを取得する目的で、イラン政府と同国の中央銀行はUAEの組織と不正なつながりを持っている」とし、「我々は資金源や目的にかかわらず、IRGCの収益源を断つと固く決意している」と述べた。

イラン革命防衛隊とは

IRGCは1979年、イランのイスラム体制を守るために設立された、同国で大規模な軍事力、政治力、経済力を誇る軍隊。制裁はIRGCの国外での作戦を実行する特殊部隊、コッズ部隊を特に標的としている。

ドナルド・トランプ米大統領はIRGCを「腐敗したテロ部隊であり軍事勢力」と名指しし、昨年10月に制裁を発動した。

今回の経済制裁はトランプ氏が米国をイラン核合意から離脱させるとともに、イラン政府への圧力を強めると明言したわずか2日後に実施された。

2015年に締結されたイラン核合意は、国連や米国、欧州連合(EU)による経済制裁を解除する見返りに、イランの核計画を制限させていた。

イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師はイラン核合意放棄というトランプ氏の決定を「間違いだ」としている。

イランについてのイスラエルの主張

一方イスラエルは、シリアにある同国の軍事施設に10日朝、20発のロケットを発射したとしてイランのコッズ部隊を非難している。

イスラエル国防軍(IDF)は、ロケットのうち4発は迎撃され、残りの16発は標的となったゴラン高原のイスラエル入植地にある施設に届かなかったと述べた。

イランによるシリアのバシャール・アル・アサド大統領支援を目的としたシリア国内への軍隊派遣は、イスラエルを警戒させてきた。イスラエルは攻撃に対し、報復攻撃を連続で実施した。

IDFは戦闘機がシリアにある70のイラン関連の軍事対象を攻撃し、かなりの損害を与えたと明かした。攻撃対象には諜報施設や軍駐屯地、武器保管庫が含まれたという。

ロシア、ドイツ、フランスの3国はイスラエル、イラン両国に自制するよう求めたが、米国はイランに「見境ない行動の結果に対する全責任」があり、イスラエルは自国を防衛する権利を持つと述べた。

(英語記事 US pressures Iran with new sanctions over 'malign activity'

提供元:https://www.bbc.com/japanese/44078499

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