2024年4月19日(金)

WEDGE REPORT

2018年5月18日

太魯閣峡谷は行っても大丈夫?

 地震後、SNSを通じてちょこちょこ寄せられるのが「タロコ(太魯閣)は危険じゃないの? 行っても大丈夫?」という質問。ガイドツアーなど通常通りに行われてはいるが、個人的には「せめて余震が収まるまで待ったほうがよいのでは」と考えている。

大迫力の太魯閣峡谷(iStock/superjoseph)

 太魯閣峡谷はもともと落石が多いことで知られているが、特に近年は死傷事故が多発。2017年6月にも日本人男性が犠牲になった。太魯閣峡谷で起こる落石事故の特徴として、山肌をゴロゴロと転がり落ちる落石というよりは、何の前触れもなく突然ドン!と落下して車が押し潰されたり、岩に当たらなくても地面で砕け散った鋭利な大理石の破片で被害にあうパターンも多い。太魯閣峡谷ではヘルメットの着用が推奨されてはいるが、そのような状況に陥ったときにヘルメットだけで身を守れるとは到底思えないのだ。

 中央氣象局の地震速報で余震の状況を確認すると、5月14日現在でも2~3日に一度のペースで地震が続いている。なお、科学技術省は今後50年以内に花蓮の米崙断層と嘉義県の梅山断層で大きな地震があると予測しており、衛星利用測位システム(GPS)で連続観測を行い、地殻変動を監視し続けている。

「先住民料理」を楽しめる東大門夜市

 さて、花蓮市内に宿泊したらぜひ足を運びたいのが台湾東部最大級の東大門夜市。美食が集まる自強夜市など4つの夜市が集結し、2015年にオープンした。台湾東部は先住民(原住民)が多く暮らしており、北部や西部の夜市では味わえない先住民料理の屋台が並ぶ。ヤシ科の植物“檳榔”や胡椒のような調味料“馬告”を用いた料理のほか、粟のお酒“小米酒”が気軽に楽しめる。

先住民の屋台が集まる「原住民一條街」エリア(iStock/Images_By_Kenny)
大西稚恵(トラベルライター・編集者)
編集プロダクションに所属し、2012年より台湾関連のガイドブック・書籍制作に携わる。著書に『台湾を鉄道でぐるり』(2017年、ダイヤモンドビッグ社)がある。

  
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