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2018年5月30日

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米政府は29日、6月半ばを過ぎて「間もなく」500億ドル(約5兆4200億円)相当の中国からの輸入品に25%の関税を課す計画だと発表した。6月15日に対象製品の最終リストを発表するとしている。

先にスティーブン・ムニューシン財務長官が両国が貿易交渉中は関税問題を棚上げすると発表して以降、米政府が中国への態度を和らげているとの批判があった。

一方、中国はこの動きに「驚いたが、同時に驚かなかった」としている。

中国商務省は、米国は先に発表した共同声明の精神に即して行動すべきだと訴えた。

「これは明らかに双方が少し前にワシントンで合意した内容に反している」と中国はくぎを刺した。

米中は今月にワシントンで貿易交渉を行ったばかり。中国が米国の農産品やエネルギー製品の輸入を増やすことで一致したものの、具体的な確約内容は少なかった。

ウィルバー・ロス米商務長官は今週にも訪中する予定だが、ホワイトハウスの発表は、両国が再び協議の席に着く直前に行われた格好だ。

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なぜこのような状況が生まれたのか

米国では昨年、中国による米国の知的財産権侵害の調査が行われた。その結果として、政府は関税と中国企業による米国への投資制限、世界貿易機関(WHO)への提訴を決めた。

米国は中国に、輸入品への関税引き下げを求めている。また、中国は外国企業が中国市場に進出する際に合弁会社の設置を義務付けているが、これが知的財産権の現地移転を奨励しているとして、米国はこの商慣行も止めるよう要求している。

しかし、米政府内でも貿易戦争を懸念する立場と、強硬な対中措置を支持する立場とで意見が分かれている。

関税対象リストの草案は今春に発表され、企業などからのコメントやフィードバックを集めていた。この草案には、医療機器や産業機械など1300品目が挙げられている。

ホワイトハウスは29日、「最終的な対象リストは2018年6月15日発表する予定で、その直後から関税が適用される」と発表した。

また、6月30日までに「産業にとって重要な技術の取得に関する」中国企業からの投資を制限する、新施策を発表する予定だとしている。こちらも「発表後、間もなく」施行されるという。

その上で、「このテーマに関する中国との協議は継続する。米国は長きにわたる構造的問題を解決し、中国の厳しい輸入制限を排除することで輸出を拡大していきたい」としている。

民主党のチャック・シューマー上院院内総務はこの日、計画を歓迎すると話した。

「もちろんもっと詳細を知る必要があるが、我々はこの枠組みが示すような取り組みを長らく必要としてきた。大統領はこれを固持し、取引材料にして投げ打ってはならない」

中国の政府関係者は、両国が合意に至らず米国が関税導入に踏み切った場合、中国側も米国産大豆など米国の輸出品に対して報復関税を課すとしている。

(英語記事 Trump China tariffs could come in June

提供元:https://www.bbc.com/japanese/44298094

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