今月の旅指南

2018年6月20日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 今からおよそ1万3000年前に始まり、約1万年続いたとされる縄文時代。日本列島の各地に定住した当時の人々が生活の中で作り出した土器や石器、土偶、装身具などに込められた、「縄文の美」がテーマの展覧会が開かれる。

 会場には、さまざまな地域で出土した縄文時代の草創期から晩期までの逸品が集まる。狩猟生活に重要な役割を果たした「尖頭(せんとう)器」(長野県南箕輪村 神子柴遺跡出土)や、発見時、中にクルミが入っていたという「木製編籠(あみかご)縄文ポシェット」(青森市 三内丸山遺跡出土)など、人々の暮らしぶりが感じられる道具類が並ぶ。

国宝《火焰型土器》
縄文時代中期(前3000~前2000年)
新潟県十日町市 笹山遺跡出土 十日町市蔵(十日町市博物館保管)  小川忠博=写真

 また、祈りや儀礼のための道具として作られた数々の土偶も必見だ。ひときわユニークな形の「ハート形土偶」や、教科書にもよく取り上げられる「遮光器土偶」(青森県つがる市木造亀ヶ岡出土)など、おなじみの名品も鑑賞できる。

 特筆すべきなのが、国宝に指定されている縄文時代の出土品全6件が見られること(うち2件は7月31日以降に展示)。その造形美が際立って目を引く「火焰(かえん)型土器」(右写真)をはじめ、安産や子孫繁栄の願いが込められた「土偶 縄文のビーナス」、全身に施された文様が美しい「土偶 中空(ちゅうくう)土偶」など、縄文の美を象徴する傑作が勢ぞろいする。

●特別展 縄文—1万年の美の鼓動
 <開催日>2018年7月3日~9月2日 

 <開催場所>東京都台東区・東京国立博物館平成館(山手線上野駅下車)
   <問>☎03-5777-8600

   URL:http://www.tnm.jp/
 URL:http://jomon-kodo.jp/

*情報は2018年5月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年7月号より

 

 

 


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