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2018年6月18日

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南米コロンビアで17日、大統領選の決選投票があり、保守派のイバン・ドゥケ前上院議員(41)の当選が確実となった。ドゥケ氏は米州開発銀行(IDB)などでキャリアを積んでいるが、政治的には無名。

ほぼ全ての開票が終わった段階でドゥケ氏の得票率は約54%となった。対立候補のグスタボ・ペトロ前ボゴタ市長(58)は約41.8%の得票に留まった。

大統領選の結果を受け、ファン・マヌエル・サントス大統領(66)が左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」と2016年に結んだ、歴史的だが議論も呼んだ和平合意の先行きが不透明となった。

コロンビアの有権者はドゥケ氏と、左派で元ゲリラメンバーのペトロ氏という全く対照的な選択肢から投票先を選んだ。

アルバロ・ウリベ前大統領の支持を受けたドゥケ氏は、同国議会でFARCに議席獲得を認めた2016年の和平合意を見直すとしている。

正統派経済学を支持するドゥケ氏はまた、政府との間で約50年続いた残酷な紛争の間、FARCが関与した疑いのある犯罪について、再調査するとも述べている。

減税と投資促進、緊縮状態にある財政の歳出増などを望んでいるドゥケ氏は、同国経済にとっては望ましい選択肢だとみられている。

一方のペトロ氏陣営は、より平等な社会の構築と、人々が健康や教育を享受できるようにすることを公約に掲げた。

またペトロ氏は、政治的エリートに対抗することや貧困層への土地の再配分を公約していた。

和平交渉も支持しているペトロ氏はしかし、19日朝に自身の敗北を認めた。

「800万人の自由なコロンビア人が、態度を明確にした。敗北でない。ひとまず、我々は政府入りしない」とペトロ氏はツイッターに投稿した。


<解説>勝ったのは「左派への恐怖」――ケイティ・ワトソン BBCラテンアメリカ特派員(ボゴタ)

保守的なコロンビアで、再び右派が勝利した。対立候補のグスタボ・ペトロ氏も善戦した。左派候補が決選投票まで進出したという事実は、コロンビアでこれまでなかったことだった。

2016年の和平交渉は、左派政党がより受け入れられるようになり、過去のように暴力と関係しなくなったことを意味していた。

しかし最終的に、続いていた左派への恐怖がこの国で勝利した。ドゥケ氏が、50年以上続いた紛争の後にコロンビアを率いる信頼できる人間とみなされた。

ドゥケ氏がFARCとの間で結ばれた和平交渉の変更を選挙公約に掲げたことで、コロンビアの長期的な平和への期待がどうなるのかは極めて不透明となっている。


(英語記事 Conservative newcomer Ivan Duque wins Colombia's presidential election

提供元:https://www.bbc.com/japanese/44516411

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