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2018年7月27日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

キーワードは「駅から7分以内」

 最近の傾向としては、駅に近いことがマンション価格の大きな要素になっているという。2017年には、駅から1分遠くなるごとに1平方メートル当たり1万6206円価格が下がっている。これは13年の8222円と比較して倍になっており、いかに駅近が価格に影響しているかを示している。

 「ある検索サイトでは5年前は過半数が、駅から『徒歩10分以内』で検索されていたが、最近は過半数が『徒歩7分以内』になり、7分を超えるとマンションの売れ行きが悪くなっている。マンションの空間よりも駅に近いことが何よりも優先される傾向が強い」

 長嶋氏は話す。その一方で、築年数による影響はあまりみられないという。

 「面白いのは、マンションの価格変動が、ほぼ日経平均株価と連動していることだ。それだけ、マンションの購入を希望する層のうち株式で資産運用している人が多いとも言える」

 株式の値上がりで株式資産が増えれば、タイミングを見ながら値上がり期待でマンションを購入しようとする層で、転売益を狙っているということだ。

 アベノミクス以降の株価を含めた金融商品の上昇、株式の新規上場、あるいは昨年からの仮想通貨の急上昇で大きな利益を上げるなど、1年間に1億円以上の収入のある富裕層が増えている。国税庁などの調査によると、2016年に日本で1億円以上の収入のあったのは2万501人で、14年から3年連続で増えている。こうした富裕層が資産を増やそうと投資用にマンションを買っていると思われる。

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