WEDGE REPORT

2018年8月16日

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加谷珪一 (かや・けいいち)

経済評論家

 東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務に従事。その後、コンサルティング会社を設立。著書に『ポスト新産業革命』(CCCメディアハウス)等多数。

 

 セブンに魅力的な商品が多いのは事実だが、魅力的な商品によって来客数が増えたのではなく、もともと来客数が多いので、魅力的な商品を展開することができ、それが高い収益をもたらしている。つまりセブンと他社の差は構造的なものであり、そうであるがゆえに、競合他社はなかなかセブンとの差を縮めることができない。

 同社の来客数が他社よりも多いのは、コンビニ業界における先行者だったというのが最大の理由である。

 セブンは先行者として各地域でもっとも有力なFC加盟店を囲い込むことに成功した。競合が少ない段階で出店しているので、店舗の立地も良く、結果的に来客数も多くなる。コンビニは経路依存性が高く、一度、地域の顧客を囲い込んでしまうと、よほどの理由がない限り他社には流れない。

 だが、セブンのこうした優位性も、国内市場の飽和によって、業績への効果が徐々に薄れつつある。

 ファミリーマートは、ドン・キホーテと提携し、新しい顧客層の開拓に乗り出した。コンビニが登場してから、約45年が経過したが、業界は大きな転機を迎えようとしている。
 

  
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