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2018年8月23日

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米トランプ政権は23日から、中国からの輸入品160億ドル(約1兆7700億円)相当に25%の関税を課す。中国も同等の報復措置を表明しており、米中間の貿易戦争は激しさを増している。

先月発動された追加関税の第1弾と合わせ、米中はそれぞれ500億ドル相当の製品に課税することになる。

経済規模が世界第1位と2位の米中間で関税合戦が7月に始まって以来、対立は収束する兆しが見られず、両国経済や企業への影響も広がっている。

ワシントンでは22日から2日間の予定で、中国の王受文商務次官とデイビッド・マルパス米財務次官(国際問題担当)が通商協議を行っているが、トップレベルでない協議から打開策が得られると期待する向きは少ない。

23日に導入される追加関税は、中国から輸入される化学品や農業機械、バイクやアンテナなど280品目近くが対象となっている。

一方の中国は、米国から輸入される石炭や医療器具、自動車、バスなどの製品160億ドル相当に25%の追加関税を課す予定。

米通商代表部(USTR)が20日に開いた公聴会では、米国企業や産業団体から追加関税に反対する声が相次いだ。新たな課税による事業への悪影響を懸念する声が多く、最終的には米国の消費者へのコスト転換が避けられないとの指摘が出た。

しかし、ドナルド・トランプ米大統領は先月、5000億ドルに上る中国からの輸入品すべてに課税する用意があると述べており、追加関税が今回の160億ドルを大幅に上回る可能性が示唆されている。

第3弾

トランプ政権は第3弾として、2000億ドル相当の中国製品に追加関税を課す計画を発表しており、早ければ来月にも発動される可能性がある。当初10%としていた税率はその後、25%まで引き上げられた。

中国は600億ドル相当の米国製品に新たに課税すると表明した。

しかし、中国企業による対米輸出の規模は、米企業の対中輸出を大幅に上回っていることから、同等の関税措置を実施するのは、中国の方がより困難になる。


USTRは、今年中に実施される可能性のある対中関税第3弾による影響について、公聴会を今週開く予定。

中国は、米国が「一方的」に米中間の緊張を高めていると非難しており、必ず報復措置を取ると述べている。

企業への悪影響

関税合戦による企業への悪影響がすでに出ている兆候がある。米自動車大手フォードとゼネラル・モーターズ(GM)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の3社は先月、2018年の利益見通しを下方修正し、米政府の貿易政策が業績を圧迫していると警告した。

国際通貨基金(IMF)も先月、関税合戦の激化によって2020年の世界経済の成長率が0.5%ポイント下押しされる可能性があると指摘した。

(英語記事 Trade wars: US set to impose fresh tariffs on China

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45279515

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