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2018年8月28日

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フランス・パリで起きたペルー人トランスジェンダー性労働者の殺害をめぐり、仏司法当局は27日、5人を訴追した。

バネサ・カンポスさん(36)は16日夜から17日にかけて、パリ西部にある森林公園「ブローニュの森」で銃で撃たれ死亡した。この地域は性労働者が客引きをする場所として長く知られてきた。カンポスさんは、客の車を襲ってきた武装強盗から客を守ろうとして殺されたという。

カンポスさんの残忍な殺害は性労働者やLGBT活動家の怒りを引き起こし、24日には性労働者への保護拡大を求めて数百人が抗議デモをした。

抗議行動の参加者は、フランスで2016年に制定された買春を非合法する法律の廃止を求めた。この法律により、性労働者は警察から隠れるためにより孤立した状況での労働を強いられているという。

バネサさん死亡の経緯

仏メディアによるとカンポスさんは過去2年間、フランスで非合法に働いてきた。性労働者が利用する公園の一部で客をとっていたという。

仏紙ル・パリジャンが警察当局の話として伝えたところによると、ナイフや棒、拳銃で武装した男10人ほどが、客の車を盗むのを止めようとしたカンポスさんを襲った。

カンポスさんは助けを求めて叫んだというが、カンポスさんの友人は到着が間に合わず、守れなかった。

カンポスさんは胸部を撃たれて死亡した。この襲撃で客もけがをしたかはわかっていない。

AFP通信によると、8人が先週逮捕され、現在5人が殺人と強盗の容疑で訴追されている。

抗議者の要望は

抗議者らは24日、カンポスさん殺害現場の公園に集まり、「バネサに正義を」と求めるプラカードを掲げた。さらに、性労働者の安全に対するリスク増大を推し進めた仏政府もカンポスさん殺害の「共犯」だと非難した。

抗議に参加したジョバンナ・リンコンさんはAFP通信に対し、「法律はバネサの死について100%の責任がある」と語った。

ブローニュの森ではここ数年で性労働者10人近くが殺害されているとル・パリジャンは報じている。

2016年に制定された法律の支持者は、同法が性労働者への警察による保護を強めるとともに、性労働以外の職を探すことに外国人性労働者が同意すれば、フランスへの一時在留資格を得る助けになると主張している。

(英語記事 Vanesa Campos: Five charged with murdering Paris transgender prostitute

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45326861

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