自治体首長インタビュー

2018年10月2日

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なぜ、広島県に行くべきか?

 7月豪雨以降、広島県を訪れる観光客は大きく減少した。いまだに、宮島、呉などは前年を大きく下回ったままだという。

「全国から義援金をいただいたり、ボランティアに参加していただいたり、本当に感謝しております。一方で、少なくない方々が、被災地を観光するということを自粛されているのだと思います。しかし、復興支援になるからこそ、是非とも広島県を訪れていただきたいのです。というのも、観光というのは非常に裾野が広い産業だからです」

 現在、国の「平成30年7月豪雨観光支援事業費補助金」を活用し、災害救助法に指定された府県等で連携して「ふっこう周遊割」が行われている。対象府県を2連泊以上した場合に、広島県の場合1泊当たり上限6000円の宿泊料金が割引される。

 復興支援にもなり、さらには割引にもなるというのは旅行者にとってインセンティブになるが、さらにもう一歩「なぜ、広島に行くべきなのか?」、それを示すことができればより大きな誘引になるはずだ。一言でいうと何なのだろうか。

 

「それは、『食』です。広島県は、瀬戸内の魚、和牛のルーツと言われている広島和牛など、海の幸、山の幸の食材に恵まれていることはもちろん、人材育成にも力を入れています。和・洋の若手シェフの技能を競う『料理人コンクール』を始めて今年で5回目になりました。成績優秀者には、海外レストランなどで研修に係る費用を支援しています(最大3年間月額20万円)。その中には、全国規模の若手料理人コンペティション「RED35」で優勝するなど将来有望な若者もおり、今後広島の料理界をリードしていってもらえるのではないかと期待しています」

 広島叡智学園もそうだが、「広島(地方)→ 東京 → 世界」というステップではなく、広島(地方)から直接世界に飛び、つながる。

「江戸時代に多くの藩があってそれぞれに地方の個性があったように、その姿が、また求められる時代になったのではないでしょうか。地方が元気になれば、それが日本全体としてのイノベーションにもつながるはずです」

 まさに明治以来の「東京に出て立身出世する」というモデルを変えるコンセプトだ。

 「10月には、フレンチの巨匠パトリック・アンリルー氏を迎えて、尾道・浄土寺での期間限定レストランを2夜限定で行います。広島の食といえば『お好み焼き』というイメージが強く、実際に美味しいことは確かですが、それだけではないということを知っていただければと思います」

 プロ野球の広島東洋カープがクライマックスシリーズ(10月17日・水曜〜22日・月曜)に出場する。さらには、酒どころ西条で行われる「2018酒まつり」(10月6日・土曜~7日・日曜)、「サイクリングしまなみ2018」(10月28日・日曜)など、10月の広島はイベントが盛りだくさんとなっている。

●広島県基本情報
人口:2,821,283人(2018年8月1日現在)
面積:8,479.63平方キロメートル
●イベント情報

<2018酒まつり>
2018年10月6日(土)・7日(日)
JR西条駅周辺
https://sakematsuri.com/


<サイクリングしまなみ2018>
2018年10月28日(日)
瀬戸内しまなみ海道及びその周辺地域/約30km〜140kmの全7コース
http://cycling-shimanami.jp/

  
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