今月の旅指南

2018年10月22日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 平安時代、藤原道長の娘中宮彰子(ちゅうぐうしょうし)に仕えた紫式部の著書『源氏物語』。光源氏を主人公に平安貴族の華やかな恋愛模様を描いた54帖の物語は、当時書写によって広められ多くの人々に愛読されたという。この古典文学の最高峰とされる源氏物語を絵画化した、国宝「源氏物語絵巻」とともに愛好の歴史をたどる展覧会が名古屋の徳川美術館で開催される。

国宝 《源氏物語絵巻 橋姫 絵》 平安時代 徳川美術館蔵

 国宝「源氏物語絵巻」は、物語が書かれてから100年ほど経て描かれたといわれ、現存する源氏物語を題材とした絵巻の作例としては最古のもの。本展では徳川美術館が所蔵する尾張徳川家伝来の詞書(ことばがき)と絵のうち、11場面を公開する(常時3~4場面展示)。

 出家を決意した源氏の妻女三宮(おんなさんのみや)とその父朱雀院(すざくいん)が対面する「柏木一」、源氏の異母弟八宮(はちのみや)と2人の姫君が暮らす宇治の山荘を外から窺う薫(かおる)を描いた「橋姫」、源氏の長男夕霧の娘と匂宮(におうのみや)の露顕(ところあらわし〈結婚3日目の儀式)の情景「宿木(やどりぎ)二」など、いずれもみやびな平安貴族の暮らしぶりが伝わってくる。

 徳川美術館所蔵の国宝「源氏物語絵巻」は平成27年に絵の修復が完了、現在詞書の修復が進められており来年度にはすべて終了する。今回は修復前の詞書が見られる最後の機会でもある。

特別展 源氏物語の世界—王朝の恋物語—
*期間中、展示替えあり
 <開催日>2018年11月3日~12月16日
 <開催場所>名古屋市東区・徳川美術館(中央本線大曽根駅下車)
   <問>☎052-935-6262
   URL:http://www.tokugawa-art-museum.jp/exhibits/planned/2018/1103-1toku/
 URL:http://www.tokugawa-art-museum.jp/

*情報は2018年9月現在のものです。料金・時間・休館日などの詳細は、お出かけの際、現地にお確かめください

  
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◆「ひととき」2018年11月号より

 

 

 

 

 

 

 
 


 


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