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2018年10月25日

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シリア北部で武装組織に3年間拘束されていた日本のフリージャーナリスト、安田純平さんが25日午後6時20分ごろ、成田空港に帰国した。

安田さんは、トルコ・イスタンブールから帰国した。帰国に先立ち24日には、トルコ国境の入管施設で撮影された動画が公開された。その中で安田さんは、自分の名前と40カ月シリアに拘束されていたことなどを英語で語っていた。

安田さんは2015年6月、内戦を取材するためトルコからシリアに渡った後、行方が分からなくなっていた。国際テロ組織アルカイダの関連組織「タハリール・アル・シャーム機構(HTS)」(旧「ヌスラ戦線」)に拘束されたとの情報もあった。

安田さんの姿が収められた20秒あまりの動画は、トルコ南部アンタキヤの入管施設で撮影された。動画で安田さんは、「私はシリアに40カ月間拘束されていました。今はトルコにいます。今は安全な状況にいます。本当にありがとうございます」と英語で語った。

日本の大使館職員がアンタキヤに派遣され、安田さんの身元を確認した。

安田さん解放を求めて活動していた妻の深結さんは、安田さん解放が伝えられると、日本の生放送テレビ番組に出演した。

深結さんは安田さん無事の報を聞くと涙を流し、「それぞれの方が安田の事を祈り動いてくださって、その思いが伝わったのだと思います。本当にありがとうございました」と述べた。

日本の複数テレビ局は7月、安田さんとみられる男性の映像を放送した。撮影は昨年10月とされ、男性は英語で「私の家族全員の無事を願っている。会いたい」と話していた。

日本の英字紙ジャパン・タイムズは24日、HTSが身代金として1000万ドル(約11億円)を要求していたと報じた。ただ日本政府は、身代金の支払いを否定している。菅義偉官房長官は記者会見で「身代金を払ったという事実はありません」と述べた。

カタール政府はこれまでも、シリアの反体制派武装組織に拘束された被害者の救出を支援している。その1人、米ジャーナリストのピーター・セオ・カーティスさんは旧ヌスラ戦線に拘束されていたが、2014年に解放された。

カタールは身代金の支払いを否定しているが、カタール人26人の解放と引き換えに数億ドルの身代金を反体制派に渡したと非難されている。拘束されていたカタール人の中には、イラク国内で親イラン民兵組織に誘拐された王族も含まれていた。

日本はシリアで過去にあった法人誘拐への対応で批判を受けてきた。2015年の日本時間2月1日、ジャーナリストの後藤健二さんが過激派組織「イスラム国(IS)」に首を切られ殺害されたとみられる動画が公開されると、悲しみと怒りの声が殺到した。

後藤さんとみられる男性の殺害映像が公開される1週間前には、別の日本人男性、湯川遥菜さんを殺害したとISが発表していた。

(英語記事 Jumpei Yasuda: Japanese journalist held in Syria is safe

提供元:https://www.bbc.com/japanese/45974000

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