世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年11月9日

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 以上のように、ASEM議長声明における北朝鮮関連の内容は、31項目のうちの1つにすぎないが、その量は、他の項目に比して長い。

 内容を読むと、前半は、韓国の主張、比較的北朝鮮に甘い声明文になっているが、その後は、逆に、厳しいことを北朝鮮に求めている。

 北朝鮮に対しては、核のみならず、その運搬手段である弾道ミサイル及び、核以外の大量破壊兵器、すなわち生物兵器、化学兵器、放射性物質を含むダーティー爆弾も破棄するよう求めている。これは、米国のボルトン大統領補佐官が言及したこととも一致する。

 拉致問題に関しては、最後に、北朝鮮の人権問題の改善の中で触れているにすぎないが、北朝鮮問題の包括的解決、すなわち核・ミサイル・拉致問題の同時解決を主張してきた日本と、同様な路線と理解できる。

 第12回ASEMの議長声明では、「国連安保理決議」という言葉が2度ほど使用された。「制裁」という用語は使われなかったが、「制限措置」という用語が、制裁措置と同義語であることは容易に理解できる。
 

  
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