2024年4月19日(金)

イノベーションの風を読む

2018年11月6日

移動手段の検索・予約・決済にフォーカスすべきでは?

 ところで、「店舗・イベント情報の提供」から実際の「移動手段の検索・予約・決済」まで、移動に関する一連の機能をアプリひとつで提供するというコンセプトはいかがなものでしょう。「店舗・イベント情報の提供」のために、アプリの中に「スポット」という「店舗・イベントなどの目的地探し」という機能を統合しています。

 その地域ならではのイベントや店舗・スポット情報を提供することによって、外出のきっかけ作りや目的地付近での回遊性を向上できるかを検証するために、まず福岡市で実証実験を始めるということのようです。そのために、西鉄グループが持つ店舗・イベント情報が提供されています。

 しかし、すでに「店舗・イベントなどの目的地探し」のためのアプリやサービスは数多く存在しています。MaaSとして、「移動手段の検索・予約・決済」にフォーカスすべきではないでしょうか。

 いずれにせよ、トヨタのMaaS(my route)が成功するためには、ユーザーを味方につけなければなりません。それは、プラットフォーム上に色々なモビリティサービスを揃えてユーザーの多様な移動ニーズに応えられるか、そして、いかにシームレスな移動体験を提供できるかにかかっていると言えるでしょう。

  
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