世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年11月23日

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 11月11日開催の第一次世界大戦終結100周年の記念式典に参列するため、パリを訪問中の米国のトランプ大統領は、11月10日、フランスのマクロン大統領と首脳会談を行なった。その冒頭発言の主要点を紹介する。

Seung Heo/Tetiana Garkusha/eurobanks/Photos.com
マクロン大統領

・トランプ大統領を歓迎する。特に重要な国内政策の直後の来訪に感謝する。

・2017年革命記念日での来仏、今年始めの国賓としての米国訪問、そして今回と、この事実を嬉しく思う。兵士達や両国間の団結を祝うことは大変重要なことだ。そして、我々は最高の同盟国で、私はそのように米国民に述べた。

・我々の討議すべき議題は多い。イラン、シリア、イエメン、アフリカ、貿易、気候及び多くの共通の世界の課題。もちろん防衛協力についても話す。私は、NATO内の負担を分担するというトランプ大統領の考えを共有する。だからこそ、私の欧州防衛の提案は、その考えと適合する。何故なら、NATOにおける欧州の能力を向上させることは、欧州の負担の増大になるからだ。それはとても公平なことだし重要なことだ。

・ドナルド、来てくれて有難う。とても嬉しい。フランス国民は大統領をお迎え出来たことを誇りに思う。100年前の団結とそれから変わらないフランス国民への米国の団結力に感謝する。
トランプ大統領

・ありがとう、エマニュエル。本当に感謝する。この2年で、我々は本当に良き友人となった。我々には、人々が理解する以上の多くの共通点がある。意見も似ている。

・負担分担に関しておっしゃったことにも感謝する。マクロン大統領は私がどういう態度だったかを良くご存知である。我々は強い欧州を欲する。欧州が強くあることは重要である。そして、どんな良い方法であろうと、一番効率的なのは、両国が欲するやり方だ。

・昨晩からこのような美しいおもてなしを受けたことに感謝する。あと一日半ご一緒するのを楽しみにしている。

・今日と明日は重要な日になる。我々は、軍事的なこと、支援、NATO等の話をするばかりではなく、貿易の話もする。このことについてはずっと話してきたし、進歩もあった。話してきた通りになっているか、どうなるか分かるだろう。とにかく貿易は重要だ。

・そしてマクロン大統領と私はテロにも焦点をあてる。テロは我々にとって重要議題となる。世界でどうなっているか意見交換するが、状況は良くない。我々はそれを改善してきた。両国は協力して、6か月前に大胆なことをした。今日の会談でも重要議題になる。

・(マクロン大統領が欧州独自の防衛を創設するとしたことにトランプ大統領は侮辱されたと述べていたが、その点を説明してほしいと記者に質問され)私達は公平分担の点で一致している。我々は欧州を支援したいが、それは公平でなければならない。現在は米国の負担が大である。それはマクロン大統領も理解している。そして、そういうことを米国が出来るのも、それが米国にとって公平であれば、ということも大統領は分かっている。

・だから、我々は軍隊を再構築している。我々は7160憶ドルの防衛予算を承認した。前年度は7000憶ドルだった。我々は、最先端かつ最大規模で軍隊を再構築している。

・我々はそうしたいと思っているし、支援もしたい。しかし、別の欧州諸国も支援すべきだ。それで公平になる。そしてこの点は大統領とも話し、我々は意見の一致を見ている。
マクロン大統領

・同感である。シリアに関しても密接に協力してきた。トランプ大統領が先程4月13日に関して述べたように、我々は、化学兵器対抗作戦を行うため、密接に協力した。両国は、中東、アフリカ等でも協力している。

・しかし、今日の欧州安全保障を米国のみに保全してもらうのは不公平である。だから、我々はより良い負担分担を必要としている。そこで私は、欧州の能力向上、より多くの欧州防衛が必要だと考える。例えば、トランプ大統領は、合衆国の1つの州を防衛しなければならない時、フランス、ドイツ、その他欧州諸国に金銭支援をしてほしいとは言わない。

・だから、我々はより多くの投資が必要だと思う。フランスは、今後数年、初めて防衛費を増額する。GDP比2%に達するだろう。だからこそ、もっと欧州防衛が必要だと思う。

参考:White House ‘Remarks by President Trump and President Macron of France Before Bilateral Meeting’ November 10, 2018 

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