BBC News

2018年11月20日

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米ホワイトハウスは19日、CNN記者ジム・アコスタ氏の入館許可証を返還した。同氏の入館許可証は、8日に行われた記者会見でのアコスタ記者とトランプ大統領の口論を受け、同日取り上げていた。

CNN記者の入館許可証を巡っては、記者に入館証を戻すようCNNがトランプ政権をワシントン(コロンビア特別区)地方裁判所に提訴し、判事が16日、記者の許可証を戻すよう政権側に命令していた。

ホワイトハウスは19日、今回の決定を発表するとともに、「今後の記者会見の管理規則」も公表した。

この規則には、各記者からの質問は1つに限るといったものも含まれている。

ホワイトハウスがアコスタ記者に宛てた書簡によると、追加の質問は「大統領またはホワイトハウスの他の職員」の自由裁量によってのみ許される。

書簡ではまた、アコスタ記者が新規則に従わない場合は、さらなる措置を取ると警告している。

トランプ氏はこれまで、記者が「礼儀正しく」振る舞わない限り、今後は記者会見から出て行くと脅していた。

入館許可証返還との19日の発表を受け、アコスタ記者はホワイトハウスに戻るのを楽しみにしていると語った。

アコスタ記者はツイッターに、「支援してくれたみんな、ありがとう。16日にも言ったけど、仕事に戻ろう」と投稿した。

https://twitter.com/Acosta/status/1064624269206917120

口論の始まり

11月8日の記者会見で、アコスタ記者がトランプ大統領に補足質問をしようとした際、ホワイトハウスのインターンがアコスタ記者からマイクを取り上げようとした。

トランプ氏はアコスタ記者を「失礼でひどい人間」と呼び、同記者は翌日、ホワイトハウス入館を禁止された。

CNNはアコスタ記者の入館証返還を求めて提訴。保守派のフォックス・ニュースを含む他の報道機関も加わった。

ワシントンの地裁判事は16日の仮命令で、政権側は入館許可証を取り消す十分な根拠を示していないと述べた。また、アコスタ記者の憲法上の権利は、秩序ある記者会見を行うというホワイトハウスの権利を上回るとした。


<分析>体裁の維持 ――アンソニー・ザーカー BBCニュース、ワシントン

サラ・ハッカビー・サンダース報道官は19日、「怒ってはいないけどがっかりしただけ」という親のような口調で一連の規則を発表した。同報道官によると、この規則は好ましい記者の振る舞いの概要を示すものだ。

当然ながら、この規則はさまざまに解釈できる。複数の部分からなる1つの質問を試してみる最初の記者は誰だろうか? 適切な補足質問とは何かを決めるのは誰なのか?

大統領自身が記者たちは「ばかな質問」をしてくると言うようなホワイトハウスで、このように「礼儀正しさ」が回復されるのなら、規則の抜け穴にはトラックが通れるほどの十分な大きさがあるということだ。

今回の動きは主に、勝つ見込みのない法廷闘争から撤退し、政権の体裁を保つための方策に見受けられる。ホワイトハウスは主張を通した。記者はサンダース報道官やトランプ大統領に対し、あそこまで厳しく質問する前によく考えるようになるだろう。

報道の自由の擁護者にとっては、今回の出来事は恐ろしい展開といえるかもしれない。一方、「国民の敵」といった大統領の論調を称賛する支持者にとっては、歓迎すべき最初の一歩だ。


(英語記事 White House restores CNN reporter's pass

提供元:https://www.bbc.com/japanese/46271166

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